【今日の授業】疫学と政策

今日は午前が疫学、午後が保健政策でした。

疫学のレクチャーでは、Population attributable risk (PAR)とPopulation attributable risk fraction(PAF)を習いました。PARは、


対象としている人口全体のリスクから健康に影響を与える要因に曝露されていない人口のリスクをひいた値、PAFはそのPARを全体人口のリスクで割った値です。何が言えるかというと、ある健康阻害要因への曝露は、対象人口でPAR(○人/1000人)の健康被害の要因になっている、または対象人口のPAF(%)の要因になっている、というように使えるそうです。
今日はこれに加えて、Herd ImmunityとHerd Immunity Thresholdというもう一つ違ったコンセプトも習いました。これは感染症の感染に関する物で、Herd Immunityは、人口中で感染症に対して免疫を持っている人の割合で、この割合が限界(Herd Immunity Threshold:HIT)に達すると感染が減って、徐々に撲滅に向かうということのようです。この値を出すためには、Basic case reproduction number(R0)とNet case reproduction number(R)を出す必要があります。R0の方は、免疫がまったくない場所で、一人の感染者から感染する人の数、Rの方は、実際に感染した人数になります。RはR0に免疫を持たない人の割合をかけて求められます。また感染がStableというのはRが1(つまり一人の人から平均一人の人に感染する)のことだそうで、Rを1にするためには、対象人口がHIT(%)の免疫を持つことを目標に、予防接種をすればよいそうです。ちょっとこんがらがったので講師に確認したのですが、HITと予防接種率の目標は必ずしも同じ値にしなければならないということではないそうです。HITが達成目標だとしたら、免疫が付かないケースも考えて、少し高めに接種率の目標を設定するということだそうです。
演習では、PARとPAFの演習をやったのですが、PARとPAFを求めよという問題でなかったので、何がPARで何がPAFなのか、何がRisk Differenceなのか概念が混乱してしまいましたが、グループで話しているうちにやっと分かりました。やっぱりグループでの議論は知識を整理するのに有効なようです。

午後は保健政策のレクチャーでした。今日は、Powerとは何か、ということについて、いくつかの説が紹介されました。必ずしも正しい定義があるわけではないのですが、政策分析をするときに、どう定義するか明らかにしなければならないので、様々な概念を知っておく必要があるとのこと。Powerは3つのDimensionを持っていること、一つは他者を自分の意に沿うような意志決定をするPower、二つめは、意志決定のテーブルに自分の意に沿わない事案を乗せないPower,三つ目は、他者の考えを形成して自然と意に沿うような考えにしてしまうPowerだそうです。その源泉は、経済力であったり文化・社会的な権威付けであったり、Symbolicなものであったり。Powerの分散については、二つあって、多元的かエリートが独占しているかのどちらかの考え方が主流。政策決定におけるPowerの関与を分析するときには、Agenda setting, Policy formulation, Policy implementation, Policy Evaluationの4段階に分けて考えるのが分析の助けになるそうです。今の時期は基本的な政策過程を分析するためのツールを紹介している時期だと思うので、こうした定義や概念の整理の仕方が中心となるようです。
セミナーは各週なので、今週はなし。少し早く追われました。

夕方は英語の補習でした。Academic Listeningのはずだったのですが、英国のAcademic cultureの話で時間が取られて、英語という点では得たことは少なかったような印象でした。

明日は午後だけなので、ちょっとゆっくりできます。

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