【今日の授業】組織管理 医療サービス組織のリーダー

Session 5 The role of health care leaders (2)

先週に引き続いて、医療サービス組織におけるリーダー論です。先週の授業で、生徒の話を聞くのを引っ張りすぎと感じたのですが、その問題(医療サービス組織におけるマネージャーと医師の関係)について、今日はさらに踏み込んだ議論があったので、先週の展開も納得です。やっぱり講師の人の授業の組み立てだったんですね。見直しました。

ということもあり、まずはマネージャーから見て医師にどのようになってほしいかというグループと、医師から見てマネージャーはこうあってほしいというグループに分かれて、まずはディスカッションでした。

クラスには医師も多く、半数が医師の立場、残りがマネージャーの立場です。私は当然ながらマネージャー側。

議論ではいろいろと細かい話も出たのですが、まとめると、医師は目の前の患者に対して最もよいサービスを提供することを優先する傾向があり、マネージャーは限られた資源の中でできるだけ効率的に多くの患者にサービスを提供することを目的としている、という視点の違いからいろいろな軋轢が起こっているというのがおおかたの意見の集約になると思いました。

それをふまえ、総論としては、マネージャー側からは組織全体の方向性、限界などを医師と共有することが重要という意見が、医師側からは能力を最大限発揮できる環境作りをしてほしいという意見に集約されていたと思います。

マネージメントという分野は、ビジネスを対象とした学問分野として発展してきているため、組織一般に共通することについては、公的組織や医療サービス提供組織などにもあてはめられるため、これまでは個人のマネージメント、グループのマネージメントなど、経営学の一般的な理論をおさらいしつつ、医療サービス組織の違いなどもおりまぜつつ講義が進んできましたが、今日は特に医療サービスの分野に特化したマネージメントということで、実感としてはなんとなく想像できていたことが、問題の根底やどこがビジネスとの違いなのかということが整理されて良かったと思います。

ビジネスとの違いは、医師の(社会的、金銭的)ステータスが、マネージメント層より高いことがあるために起こる摩擦であるとか、医療の分野が特に高度に専門化された領域であることとか、人の命を救うという簡単に切り捨てることのできない課題を扱っていることであることが、他の分野のマネージメントと違う特徴だと思います。

公衆衛生の分野でも医師・看護師出身の方が(特に日本では)多く、これまでも多くの方と仕事をしてきました。口の悪い人は、お医者さんは扱いづらいなんて言う人もいますが、少なくとも私が一緒に仕事をしてきた方々は、途上国の発展のためにという志を持った方々で、尊敬できる方々ばかりだったと思いますし、そうした出会いや影響があったので、今こうしてロンドンで公衆衛生を勉強している自分がいると思います。

授業でも、いろいろな対立点がでましたし、実際の場面ではそういうことも多くあるとは思いますが、結局は同じ方向性を向いていることを共有し、お互いの情報や限界を理解した上で仕事をしていけば解決できる問題のような気がしました。(かなり楽観的な視点であるのは理解していますが。)

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