【旅食】クロアチア・コナブレ地方のゼレナメネストラ・フェスティバルで審査員を務めることになった話

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ゼレナメネストラ(Zelena Menestra)というのはクロアチアの南東部、コナブレ地方の伝統料理です。

キャベツと干し肉、ジャガイモを煮込むというとてもシンプルな料理。

日本語ではほとんど紹介されていませんが、こちらが唯一発見したサイトです。ゼレナメネストラは簡単な紹介だけですが、クロアチア料理全般についてなかなか充実したサイトです。

そしてこちらは英語ですが、ゼレナメネストラの作り方など。

Zelena menestra or Green cabbage stew
(料理居室をアレンジしてくれたところのサイトです。)

 

コナブレで料理を教えてもらったときは、先生のイヴォさんのお母さんと一緒に作りました。

干し肉や燻製肉で出汁を取ってそこに野菜を入れるだけという極めてシンプルなお料理です。

シンプルな料理ではありますが、作り方によって各家庭で自慢の味になるのだそう。日本で言うと味噌汁みたいなものでしょうか。

そんな味自慢達が集まって、年に一度のゼレナメネストラ・フェスティバルが開かれるのだそうです。

 

審査員をすることに

フェスティバルの実行委員長にあたる役割をするのが、クロアチア料理を習ったイヴォさんでした。そしてフェスティバルが行われるのが料理を習ったちょうど3日後。そんなこともあって、フェスティバルにご招待いただくことになったのですが、さらにゼレナメネストラのコンテストの審査委員になってみないかとのこと。

部外者がそんな大役を仰せつかってよいのか心配でしたが、いろいろなゼレナメネストラを食べることでよりコナブレの人たちのことが分かるかもと思い、また旅の良い思い出にもなると思って是非やらせてもらうことになりました。

ゼレナメネストラ・フェスティバル

小さな街で開かれるお祭りということで、こじんまりしたお祭りなのかと思っていましたが、行ってみてびっくり。かなり盛大なお祭りのようです。

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テレビカメラも入っていてあちこちで撮影しています。(もしかしたらテレビ番組用ではなくて会場内で映すだけなのものかもしれません。)

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まずはこちらの大きなテント内で、参加チームのみなさんがそれぞれ持ち寄った料理をみんなに振る舞っています。ハムやサラミ、パンやチーズなど。そしてワインやブランデーなども。

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こちらはコナブレ出身のクロアチアでも有名な女優さんだそうです。

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こちらは病院関係のチーム?

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サッカー仲間のチームのようです。

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消防士さんのチームもいました。

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持ち込んでいた消化器の中身はお酒だそうで、たくさん飲ませてもらいました。

 

みなさん陽気で優しくて、あれもこれもとすすめてくれます。参加18チームもあるので、こちらの開場をぐるっと一廻りしただけでかなりお腹いっぱいでほろ酔いになってしまいました。

 

これらのチームの皆さんが、それぞれのゼレナメネストラを作って審査に出すのですが、こちらではゼレナメネストラは試食できません。

 

審査会場へ

いよいよゼレナメネストラのコンテストが始まると言うことで、隣の会場へ。

しばらく待っていると各チームの皆さんが続々とゼレナメネストラを運び込んできます。

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このコック帽の方が審査委員長のようです。審査員は全部で10人。美味しかったもの1位から6位を選んで、その総合点で順位が決まるそうです。

 

すべて出そろったところで審査開始。キャベツとジャガイモ、お肉をすこしずつ食べて順位を決めていきました。

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材料は同じでもそれぞれの材料そのものの味も少しずつ違います。出汁と塩気は干し肉・燻製肉によるところが大きいので、特に使っている燻製肉の違いがそれぞれの個性を生み出していたように思います。

地元ではどのようなゼレナメネストラが美味しいとされているのかは分からないのですが、取りあえず自分の好みの味を基準に順位をつけました。

 

その後、各審査員が自分の順位を読み上げて、それが記録されていきます。

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すべての審査員の順位が出そろったところで集計。

 

お隣のステージのある開場では発表まで唄や踊り、音楽のパフォーマンスが。

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そして審査結果の発表です。

優勝はこちらのチーム。

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自分が一位と審査したチームではありませんでした。やはり少し好みが違うのかもしれません。

審査結果は審査員毎にみなに分かるように発表されます。そのためか、自分が一位と評価したチームのおじいさんが喜んでくれて、表彰の後でやってきてくれました。

このときにおじいさんに滞在しているホテルについて聞かれたのですが、その数日後、わざわざホテルまで訪ねてきてくれて、干しイチジクやワインなどのお土産をいただいてしまいました。本当にクロアチアの人は人情味のある人が多いと改めて実感しました。

かつておじいさんの先祖がドブロヴニク近くの島でホテルを経営していたそうなのですが、社会主義の政権になって国有化されてしまったのだそうです。そして最近そのホテルを再度所有することができて経営しているのだそう。名刺をいただいたのでまたドブロヴニクに来ることがあれば是非お邪魔したいと伝えたら喜んでくれました。

 

Tomo’s Comment 

これまでまったく知らなかったコナブレに来て料理を習うだけではなく、習った料理のコンテストの審査員を務めるというとても貴重な経験をさせてもらいました。

料理を教えてくれたのみならずフェスティバルに招待してくれたイヴォさん、そして料理教室をアレンジしてくれたガイドのマリアさんはフェスティバルの日も車で連れて行ってくれて通訳もしてくれるなど、ここでもクロアチアの人たちの優しさを感じました。

クロアチア、また来たい国になりました。

 

 

さて、これで去年の年末に行ったクロアチア旅行について、旧ブログからすべての記事を新ブログに移行しました。いずれまとめページかカテゴリーを作って見やすく整理したいと思っています。

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