【食漫】あの名作の続編「孤独のグルメ2」がついに登場。18年ぶりの新刊!

孤独のグルメ2

 

前巻「孤独のグルメ」の単行本が発売されたのが18年前。

じわじわと人気が続き、ドラマ化で一気に再燃しています。

2009年からSPAに連載が再開されて、このたび6年かけて2巻の発売となりました。

 

*正確には10年ぶりの新作読み切り「東京都内某病院のカレイの煮つけ」が新装版に収録されています。

 

 

孤独のグルメって?

もう解説の必要も無いぐらい有名な作品となってしまいましたが、あえて説明すると、輸入雑貨商の井之頭五郎が一人でご飯を食べつつ、その心の動きを追うという、まさにハードボイルドなグルメ漫画。

しかし、グルメ漫画と言っても、高級レストランの類いは一切登場しません。

五郎が入るのは定食屋や居酒屋、庶民的なエスニック料理など。

 

そしてハードボイルドと言っても、つぶやいている内容は豚生姜焼きと豚汁を頼んで「ぶたがダブってしまった」と、決してかっこいい台詞ではありません。格好良さげに言ってはいますが・・・。

孤独のグルメの魅力については、こちらのサイトが充実しています。

 

一人飯のときにありがちなメニュー選択の迷いや、お店の人や常連さんとのやりとりとか、店への印象など、あるあると納得しながら読めてしまうのが長年の人気の秘密のような気がします。

 

「孤独のグルメ2」名台詞集

孤独のグルメの魅力と言えば、五郎ちゃんの名台詞。

上で書いた「ぶたがダブってしまった」意外にも、前巻では「こういうの好きだなシンプルで、ソースの味って男のコだよな」とか、「焼肉といったら白い飯だろうが」とか、「モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃあダメなんだ、独り静かで豊かで・・・」とか、名台詞が並んでいます。

そんな名台詞、2巻でも健在でうれしくなります。

静岡名物、黒おでんを食べようと入った店に普通の黒おでんがなくてがっかりして一言。

「俺は普通の静岡おでん、普通の黒はんぺんが食べたかったのにな。あるんだよな、こういう余計なことする店。粉かけたかったな。」

しかし、代わりに出てきたおでんを食べてそれが美味しかったので、

「逆にイイ店にあたったかもしれんぞ。ひょっとしたら。」

なんて言い始めてしまいます。

 

さらに同じ店でムカゴ、きぬかつぎ、コロッケを頼んで、

「あちゃあ、またしくじったぁ、イモだらけになってしまったぞ」

なんて、豚ダブりのミスを繰り返していますし、さらに、

「イモだらけをしでかしているのに、マグロブツを街ながら、すでに次はマグロ串焼きを頼もうとしている俺がいる」

などど、まったく懲りる様子がありません。

 

冒頭の第一話からして名台詞のオンパレード。

 

その他にも、自分でトッピングを選べるピザで、トマトとシメジを選んだら店の人から水っぽくなっちゃうと言われて、

「いやあ、トッピングにダメ出しされてあせってしまった」

なんて嘆いたり。

同じ話では、五郎ちゃん特有のだじゃれっぽいいいまわしも炸裂しています。

「なんだか古そうな店だけど・・・、こんなコバラベリーには、案外、ちょうどいいかもしれぬ」

コバラベリーもなのですが、しれぬ、って・・・。

 

前作でも印象的な、そういうのもあるのか、も再登場。

「持ち帰り、そういうのもやっているのか」

 

また、古武術を身につけている五郎ちゃん、心穏やかな一人飯をじゃまされるとアームロックを決めてしまうという場面が前作でもあったのですが、本作でも下戸の部下に酒を勧める上司に対して、必殺アームロックを決める場面が出てきます。曰く、

「人生には・・・、大嫌いなものを黙って食べなきゃならない時もある。だけど、食うのは自分で決めること。他人にその自由を奪う権利はない」

そして、

「部下と食べものをもと大切にしろ」

と言い放ち必殺のアームロックからの投げ技で部長を道路に転がしてしまいます。

 

 

 

地方、そして海外編も

主に関東近辺で仕事をしている五郎ちゃんですが、前作でも大阪でたこ焼き屋台にいったりと、たまに地方出張もあります。

本作でも鳥取に行って、スラーメンに鳥取カレーを堪能しています。

スラーメンというのは、うどんのつゆにラーメンの麺を入れて、天かすとコショウをいれるというもの。

「うん、りっぱにラーメンに見えるじゃないか。(中略)うん、ラーメン、俺の頭だまされてる。しかしスラーメン、字ヅラのごとく軽かった。」

なんてつぶやいていました。

 

そして本巻ではついに海外編も登場します。

かつて駐在していたパリに行った五郎ちゃん。

なぜかフランス料理ではなくてアルジェリア料理を選択。

「あ、そうだ。あのアルジェリア食堂、まだあるかな」

ということで昔の恋人と通っていた様子。

下戸の五郎ちゃんにはイスラム系でお酒のないお店が良かったようです。

ここでも「トマト味かぶりすぎ」といつもの失敗をしたかのように思えましたが、

「全部トマト系の見た目だけど味が全然違うよ。大丈夫、失敗してない」

とことなきを得ていました。

 

Tomo’s Comment 

ということで、18年ぶりの続編も安定の孤独のグルメクオリティーでした。

我々が孤独のグルメに求める要素が満載で、これを待っていた感が半端ありません。

絵柄は若干マイルドな感じになっていますが、これも18年の歳月のなせることなのでしょう。五郎ちゃんの表情がやや柔らかくなっているような気がします。

ドラマもシーズン5が始まってますます好調な孤独のグルメ。

 

また5,6年後に第三巻が刊行されることを心待ちにしたいと思っています。

 

*漫画の中に原作者の久住さんらしき人が五郎ちゃんの横でご飯を食べているシーンがありますので、探してみると面白いと思います。(ぶらっとQusumi見てないとわからないかもしれませんが・・・。)

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2 件のコメント

  • テレビでの五郎ちゃん語録ですが、

    「失敗したら後悔すれば良い」
    「あせるな、俺は腹がへっているだけなんだ」

    座右の銘になってしまいました(笑)

    • >みっちょんさん、

      五郎ちゃん、名言が多いですよね。
      あせるな、オレは腹減っているだけなんだ、って使えそう。

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