【ホームズゆかりの地】ロンドンやスイスにホームズを訪ねるなら読んでおくべき「シャーロック・ホームズへの旅1&2」

シャーロック・ホームズへの旅

シャーロック・ホームズが好きな人はシャーロッキアンなどと呼ばれています。

ホームズの楽しみは様々で、60編の正典と呼ばれるオリジナル作品を楽しむということはもちろん、その後生まれたあらゆるパロディーやパスティッシュと呼ばれるホームズが登場する作品、あれこれと研究した成果をまとめた本、ジェレミー・ブレッドを始めとする映像化された作品、そして最近人気沸騰中のBBCが製作したベネディクト・カンバーバッチの「シャーロック」にいたるまで、多様な楽しみ方があります。

関連する本はたくさん出版されていますが、ホームズ作品に登場する場所を巡る聖地巡礼ものも一つのジャンル。今回紹介するのは日本を代表するシャーロッキアン、小林司さんと東山あかねさんが書かれたホームズを巡る旅行記となります。

続編とあわせて2冊紹介したいと思います。

 

シャーロック・ホームズへの旅

まず最初にでたのがこちら。

英国にホームズゆかりの土地を巡る15日間の旅行と、ホームズの最初の作品である「緋色の研究」出版100周年を記念して行われたスイス・ライヘンバッハの滝ツアーの2旅行を詳細に綴ったものです。

小林さん、東山さんという日本のホームズの第一人者が書いていますので、見るもの聞くものすべてがホームズとの関連で語られているのが面白いところです。

私自身もホームズが好きで初めて行った旅行先がロンドンだったこともあり、この本を読んだ当時、いずれは英国の他の場所にも行ってみたいと漠然と思っていましたので、本書はよいガイドブックにもなりました。

お二人はまずロンドンに入り、コナン・ドイルの生家のあるエジンバラ、テレビのホームズシリーズを撮影したグラナダテレビスタジオのあるマンチェスター、バスカビル家の犬の舞台ダートムア、「悪魔の足」の舞台のペンザンス、最初のホームズ作品が書かれたポーツマス、ホームズが隠居したイーストボーン、作品の舞台となったホーシャム、ライゲイト、ウォキング、ウィンチェスターをまわります。

こちらは私がその後訪問したポーツマスのドイルの家です。

ポーツマスのドイルの家

 

その後、ホームズが卒業したとされるケンブリッジとオックスフォード(どちらかで論争がまだ続いています。)を巡って、旅を終えています。

ロンドンについては、パブとか博物館の所は毎回読んでいて懐かしく思い出せます。

この旅行ではホームズとワトソンが出会った聖バーソロミュー病院は行ってないようですが、ここも原作ファン、BBC「シャーロック」ファンともに欠かせない場所ですね。

 

スコットランドヤードは昔あった場所は訪問したのですが、新しい建物は見ていないので行きたいところの一つです。

マンチェスターのグラナダTVのホームズが撮られたスタジオはすでに撤去されてしまっています。その後、ベーカー街にあったメモラビリアというホームズグッズのお土産屋さんの2階にうつり、ロンドンフィルム博物館で見ることはできましたが、今はどこにあるのか不明です。

 

スイスについては、別の本でも触れられている100周年記念ツアーですが、こちらの本ではかなり詳細に記録されています。参加者が登場人物の仮装をしなければならないということで、100年前の格好をしているのが面白いですね。

 

シャーロック・ホームズへの旅2

こちらは、4部構成となっており、ロンドン市内のホームズの名所、ロンドンから日帰りも可能なホームズ、ドイルゆかりの地、スイス、米国を著者の小林さん、東山さんが旅された記録です。

ロンドンと郊外の旅行が1988年、スイスツアーはロンドンホームズソサエティの1991年のスイスツアー、米国は1989年の旅行の記録と言うことで、20年近く前の旅行記になりますが、出てくる場所は20年経っても変わらないところもあれば、変わってしまったところもあります。

ロンドンのホームズゆかりの地はかなり行ったのですが、こういう本を読むとまずは自分がまだ行ったことがない場所がないかチェックしてしまいます。しかし、場所であればいつでも行けるのですが、そうでないものもたくさんあります。

この本を読んで心底うらやましいと思ったことがいくつもあるのですが、その一つがジェレミー・ブレットさんのホームズ劇。

当時はグラナダTVのホームズシリーズ(映像化されたホームズとしては最高のものと言われています)の主役だったジェレミーさんと、ワトソン役だったエドワード・ハードウィックさんが舞台でホームズの二人芝居をしていたのだそうで、お二人はそのホームズ劇をごらんになったのでした。ジェレミーさんは1995年に亡くなってしまったので、彼の舞台を見ることはもうできません。残念なことです。 

本書でも描かれている、ホームズとモリアーティが戦ったライヘンバッハの滝は今も変わらずあります。私が訪問したときは人もまばらでしたが、ロンドンホームズソサエティ主催のスイスツアーの際はみんなで賑やかに行ったようで、楽しそうな様子が伝わってきます。

 

最後の米国の旅は、ベーカーストリートイレギュラーズの夕食会に参加されたときの模様となっています。BSIはホームズファンクラブの中でも最も由緒あるものの一つで歴史ある団体です。日本人の数少ない会員のお一人、小林さんが会員に選ばれたときの様子も描かれています。

米国にもホームズ関連のコレクションがあったりと行くべき所はあったのですが、私がアメリカに住んでいた当時はホームズ熱が収まっていた時期だったので、訪問しなかったのが残念です。

 

Tomo’s Comment 

やはりこうした旅行記を読んでいると旅がしたくなります。

次にイギリスに行く機会があれば、ロンドン近郊の街にもホームズゆかりの地を訪ねていきたいと思います。

 

 

ホームズゆかりの地についてはこちらでもどうぞ

【ホームズ】10月のJSHC東京例会で「ホームズの地理学」について発表

【ホームズ】「シャーロック・ホームズの見たロンドン」事件に登場する場所のヴィクトリア時代当時の写真が満載。

【ホームズゆかりの地】ロンドン・ホームズ協会主催・南ロンドンツアー(前編)「四つの署名」のショルトー兄弟の家を探索

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