【読書】ロンドンに家を買うということ。「ロンドン生活はじめ!50歳からの家づくりと仕事」

ロンドン下宿の窓からの風景

ロンドンに住んでいたときの部屋から見えた風景。

 

井形慶子さんはイギリスのことをあれこれ書かれている方という認識しかありませんでした。確か前に読んだのはイギリス人に習って安い家をリフォームしてみようという本だったと記憶しています。

ある外国に魅せられてのめり込んで仕事にして本を書いてしまう。そんな方はたくさんいますが、井形さんはイギリスに魅せられてしまったお一人。この本はそんな井形さんがロンドンに家を買って改修して住み始めるまでのお話しでした。

 

イギリス暮らし

井形さんはこの本の前書きでこんな風に述べています。

馬小屋さえ美しい家に改装してしまうイギリス人の家への強い思い入れに圧倒されるとともに、イギリス暮らしへの興味は尽きることがありません。

大好きなイギリスに関する本を執筆し、二〇年以上にわたってイギリス情報誌の編集長兼、出版社の経営者を務めてきました。コテージ風の家を東京に建て、リフォームも七回経験しました。

ということで、イギリスへの想いは半端ではありません。

そして50歳という人生の区切りにロンドンに家を購入してしまったというのがこの本の内容となっています。

 

私自身はこれまで50カ国近くの国に行ってきました。何カ国かには数年単位で暮らしたこともあります。

そんな私の最初の行きたい国は実はイギリスでした。

シャーロック・ホームズに魅了され、ビートルズが好きで、旅行するならイギリスと思っていました。

そんな思いが叶い、初めての海外旅行先はイギリスでした。ロンドンとエディンバラに行きましたが、あこがれのイギリスに行けた感激はかなりのものでした。

その後数回にわたってイギリスに旅行に行きましたが、いつか長期滞在したいという想いはずっと持ち続けていました。その思いが叶ったのがロンドン大学の大学院に留学したとき。家は大英博物館近くの都心でした。ロンドンのメトロポリタンぶりに圧倒されつつ、大学院の勉強にも忙しくしていたため、のんびりとロンドン暮らしを楽しむ暇はあまりなかったというのが正直なところです。

 

ハムステッド

井形さんは都心ではなくハムステッドというちょっと郊外に家を購入されたそうです。

ハムステッドは私もホームズゆかりの地を訪ねるために行ったことがありますが、緑豊かな落ち着いた場所という印象です。

ハムステッドヒースという公園はロンドンが見渡せる素敵な場所です。

 

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井形さんもこのように書いています。

ハムステッドまではロンドンの中心部から電車でわずか一五分ほど。近代的でエネルギッシュなロンドンの空気とは一転し、小高い丘の緑が続く閑静な住宅街、それが歴代の文化人達に愛された街、ハムステッドです。

こんなハムステッドに家を購入した井形さんは、その家をリフォームすることにしました。

イギリスでは古い家をかってリフォームしていくというのが一般的なようです。こちらの本では、そのリフォームの過程が、苦労も含めて克明に描かれています。

昔、イギリスのマーケットで家の細かい部品、蛇口とかカーテンレールとか、が売られているのを見て誰が買うのか不思議でしたが、こうやってリフォームするのが一般的なので、気に入った人が買っていくんだということが理解できました。

ロンドンで家を買ってリフォームする人はあまり多くないとは思いますが、異国で暮らしていくということについてはとても参考になりました。私もいつか仕事を終えたらのんびり暮らしたいと思っています。日本のどこかでもいいし、住みやすい外国もいいと思っています。ロンドンは一年住んでみた感覚からすれば、のんびり暮らすには大変そうな印象がありますが、数年単位ではもう一度暮らしてみたい都市の一つではあります。イタリアも暮らしてみたい国の一つ。アジアではバンコクとかも魅力的ですし、カナダも良さそう。

でも、実際にあちこちに住んでみると、日本で暮らすのが実は一番落ち着けるし便利なのかもというのはいつも感じてしまいます。公共サービスの充実、入手できる品物の質の高さ、ちゃんとした人々。海外に住んでみるとやはり日本は住みやすい国だと実感します。

 

Tomo’s Comment 

イギリスへのあこがれという部分についてはかなり共感できるものがありました。そして実際に家を買って住んでしまうところまでのめり込んでしまったというエネルギーに敬服してしまいました。

途上国に行くことが多い身としてはイギリスのかつての植民地政策などの影響を間近に見ると複雑な気持ちがあるのも確かです。しかし、やはりその豊かな伝統や文化には憧れる部分も否定できない自分がいます。

ロンドンに暮らしてみましたが一年ではなかなか分からないことも多いと思います。人生のうちで、もう数年は暮らしてみたい国であるのは間違いありません。

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