テレビを見ていると、タマネギが高血圧に効くとか、柚子が血管の柔軟性にきくとか、毎日のように見かけます。
でも、何か違和感が感じられて仕方がありません。
今日は、その違和感について少し考えてみたいと思います。
ある栄養素が健康に効果的ってどういうこと?
たとえば、柚子の皮には抗酸化作用があるというテレビ番組をやってたとします。
またある番組では、タマネギが高血圧に効く、と言っています。
確かに、化学的にある栄養素がコレステロールや中性脂肪を下げる作用がある、ということは実験によって証明されていることもあるでしょう。
しかし、こうした報道では必ずしもその実験結果の詳細を提示していない場合も多くあります。
その情報が本当に信頼に値するのか否か、見分けるポイントがあります。多くの場合決定的に欠けている情報があると思うのです。
いったい何をどの程度摂取すると、どの程度何が改善するの?
薬品であれば、臨床試験でその効用と副作用が徹底的に確認されて薬品としての認可を受けます。投与量も厳密に決められています。
しかし、栄養食品とか健康食品とかでは、必ずしもここまで厳しい試験を経ていないケースも多々あります。
もちろん、表記の仕方として薬のような効能をうたうことは法律で規制されているのですが、多くのテレビ番組では、○○は○○に効くっていう言い方をしていることが多くあるのではないでしょうか。
サプリのCMなんかだと画面の端っこに「個人の感想です」っていうテロップが出ていることも多くあります。
どう見分けたらいい?
信頼性のある情報なのか吟味する方法としては、○○をどれだけの期間、どれくらい摂取すると、○○の数値がどれほど下がる、ということをきちんと過去の実験データを元に述べているかいないかが見分けるポイントとなると思います。
納豆がいいって言ってたとして、いったいどれだけの量をどのくらいの頻度で食べたら、どうなるのか分からないことには話になりません。
従って、よい栄養情報を見分けようと思ったら、どれくらいの実験がなされて、その結果どうすればよいのか、ということまで提示されているかいないかをよく見極める必要があると思うのです。
納豆であれば、一日一パックをどの程度の頻度で食べると、この数値にこのくらいの影響があるというところまで解説されているかどうか、これがよい情報か否かを別けると言えると思います。
しかし栄養の場合、薬に比べて効果が出るまでに時間がかかること、その間、他に多くのものを口にしたり運動量が変わったりと、条件を揃えて実験することがとても難しいように思います。これがきちんとしたデータを示せない一つの理由かもしれません。
Tomo’s Comment
健康でいたい、病気になりたくない、というのは誰もが持つ願望だと思います。
しかし、そのために本当に必要なものがなんなのか、テレビの情報にに踊らされれず冷静に見極める目が必要になるのです。
みなさまも、栄養素と量と頻度その具体的な効能についてどれだけ根拠に基づいて解説されているのかいないのかを見極めて、日々摂取するものを決めていっていただければと思います。
コメントを残す