仕事が忙しくなると、無性に旅に出たくなります。でもそういうわけにはいかないので、旅の本を読んで気分を紛らわします。(ちなみに学生時代も試験前になるとカヌーイストの野田知佑さんの本を読んで現実逃避していました。)
そんな旅のほんの一つとして選んでみたのがこちらの本となります。
野口悠紀雄さんの旅行術とは
「海外旅行の極意は一人旅にあり。「超」シリーズの野口教授が提案する新しいトラベリング・メソッド!」
内容ですが、1章の一人旅の魅力から始まり、旅の準備、ホテル、移動方法、町歩き、空の旅ノウハウ、一人の食事、買い物、美術館巡り、劇場巡り、サバイバル外国語、トラブル・シューティングと、野口さんがこれまで70回の旅で得た教訓をちりばめつつ、野口流の旅のコツを教えてくれます。
まず団体で行く旅と一人旅は本質的に別物(どちらが良いとは書いていません)であること、一人旅の魅力は孤独になり自分を見つめ直す時間を得られることだと述べています。
私も海外旅行に行き始めた頃は一人旅が多くありました。一人旅の不便さや寂しさを補ってあまりある魅力については同意するところが多い気がします。
すべておまかせの団体旅行であれば見所を落とすことなく回れるのかもしれませんが、観光地にあまり魅力を感じない私としてはあまり団体旅行には魅力を感じていません。(ロンドンでバッキンガム宮殿見たのも英国訪問3回目にしてでした。)むしろ、たまたま行った場所が面白ければ毎日通ったり、ある朝思い立って遠出したりといったスタイルの方が楽しめる気がしています。
旅行の楽しみは計画にあり
野口さんが感じる旅の楽しみは旅の計画を立てることだそうです。これがさらに高じて、その街に行かずにその街を楽しむ、バーチャルツアーも楽しんでいるそうです。バーチャルツアーとは、その街の地図と写真を用意して、自分がその街を歩くシミュレーションをするというもの。
旅の計画作りの楽しさというのは確かにありますね。どういうルートでどこに行って、そこで何を見るのかということを事前に考えるのも旅の楽しみの一つなのは同意するところです。
テーマを設定して、その都市をどんなルートでまわって、そのためにどれだけ滞在するか決めるところは旅の醍醐味です。
同意はしつつも、私の場合は、各都市での行動についてはあまりぎっちり詰めないようにしています。その理由は、小さな都市ならできるだけ歩いてあちこち回るようにしているため、各サイト間の移動時間はたっぷり余裕を取るようにしているためです。(帰りは疲れてバスや地下鉄を使うことが多いのですが。)
イタリアのミラノに滞在していた際、ACミランの試合を見るためにサンシーロスタジアムまで歩いて行きましたが同じくミランの試合を見に行くファンの人たちと歩くのは観戦への期待を盛り上げてくれました。ローマでもアッピア旧街道を歩いて郊外のカタコンベまで行ったりしましたが、道々の風景や石畳の感触、歴史を感じさせる古い石壁など、悠久のローマの雰囲気が楽しめました。(ただし、治安の悪い場所についてはあらかじめ調べて避けるようにしています。)
一人での食事は?
一人で入れるレストランの探し方は、興味のあるところでした。
お昼を食べたところで夜も食べる、ミシュランガイドの安いレストランから順番に試す、ホテルのレストランを使う、中華レストランを選ぶ、持ち帰りできる食べ物を買ってホテルで食べる、といったことが書かれていました。
私も一人の時はレストランに入るかどうか迷うことが多くありました。ぱっと見て一人客が多くいるのが見えると入りやすいということはありますが、中が見えなかったら踏ん切りがつかないことも。
結果、ホテルのレストランで食べたり、持ち帰って食べたりということも多くありますので、本書で紹介されている方法とも近いようです。
注意しなければならないと思ったのは、中華料理は量がたっぷりなことが多いので、一人では食べきれないことがままあることです。
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その他、トラブルシューティングや携帯品リスト、持っていると便利な小物、情報を調べるのに便利なWebサイト、等々細かいですが、便利な情報も盛りだくさんで、すべて参考にできるわけではないものの、旅のノウハウとしては、概ね必要な情報は網羅していると思います。
ただ全般的に、欧米の旅行が念頭にあるようですので、その他の地域には当てはまらないことも多そうです。他の人の旅行スタイルに興味がある人や、始めて欧米に一人旅をする人には参考になると思いました。
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