「ウヒョッ!東京都北区赤羽」のシリーズでお馴染みの清野とおるさんですが、あのテイストそのままに食に関するエッセイマンガが「ゴハンスキー」という作品。
以前こちらで紹介しています。
【食漫】グルメマンガの問題作、「ゴハンスキー」はただのグルメ漫画ではないジワジワくる魅力が! | Master of Life Blog Remaster
その2巻が発売になっていたので早速読んでみましたが、1巻よりもパワーアップしている印象。相変わらず清野さん独特の体験と切り口が炸裂していて、グルメマンガなのかどうなのかさえよくわからなくなってしまいます。
ゴハンスキーの魅力
清野さんの赤羽シリーズでは、想像を超えた奇妙な人とか店とかが出てきますし、「その「おこだわり」、俺にもくれよ!!」では、何かにものすごいこだわりを持った人たちが登場します。
このゴハンスキーは、食べものにからめてという条件がつきますが、こうした奇妙な人やこだわりを持った人が数々登場するのが魅力です。赤羽とおこだわりを足した感じなので、清野さんのファンにはたまらない一冊。
登場するグルメ?
正直言って、1巻よりもグルメマンガっぽい気がしました。
ジョナサンの旬野菜はちゃんとジョナサンの開発チームへのインタビューもあったりします。
この旬野菜、知らなかったんですが結構野菜がドーンとお皿にのって出てくるシンプルな感じのようですね。
<厳選旬菜>大阪産水なす|メニュー情報|ジョナサン|すかいらーくグループ清野さんが子どもの頃に食べた焼き鳥もなかなか面白い話でした。
居酒屋の一角にある小窓から出される焼き鳥。チンしているとおぼしき音が聞こえて不安になりつつも、食べてみると「超うまい」とのこと。
あまりの美味しさに「毎回、小遣いのほとんどをなげうち、ついタクさん食べ過ぎ」てしまったようです。
そんな思い出の焼き鳥を探しに行ってみると、マンションとローソンになってたとか。そういうのありますよね。私も子どもの頃、市民プールで泳いですっかり冷え切ったときに食べた屋台のおでんが忘れられません。今はおでんの屋台どころかプールもなくなってしまいました。
セブンイレブンの「金の○○シリーズ」だけを買って宴会するセブンイレブン男の話は、どことなく「その「おこだわり」俺にもくれよ!!」を彷彿させる内容です。
他にもザリガニ食べたりカニのトラウマ飯の話が合ったりと盛りだくさん。
お気に入りのエピソード
この2巻で個人的に良かった話が二つありました。
一つ目はホッピーの飲み方の話。ホッピーというのは、あのビールっぽいけどアルコールが入ってないので焼酎を割って呑むヤツですね。
これ、居酒屋とかで頼むと「中」と呼ばれる焼酎がジョッキに入って、ホッピーの瓶(これは「外」)がついてきます。私の場合、だいたい外一本に対して中2杯くらいのペースなのですが、確かにこれだとちょっと外があまり気味。最後ちょっと薄いホッピーになるなって思ってました。
清野さんもまったく同じ事を考えていたようで、外1,中2だと薄すぎ、外1、中4だと濃すぎるので外1,中3がベストとの結論になったそうです。
しかし外を3等分して注ぐのがなかなか至難の業です。そこで清野さんは360㎖のホッピーを120㎖ずつ注ぐときの瓶に残った容量を水面の位置で覚えておくことにしました。実験自体は大したことなさそうですが、その結果は中なり実用に役立つものになっていると思います。(詳細は本書でご確認ください。)
もう一つは単に面白かった話が「冷めた弁当を憎む男」。
温かいご飯こそ美味しいので、冷えた弁当は一切食べない男に、冷えた弁当を食べさせて反応を見るというもの。
そもそもこの人に冷えた弁当食べさせるという発想が絶妙だし、2ヶ月かけて説得しているのも笑ってしまいました。
さらに面白いのがこの男の冷えた弁当への批判の数々。
清野さんいわく、
・・・冷えた弁当一つでよくこもまぁここまでいろんな言語を発せられるもんだ
すげぇ、すげぇや、弁当を否定する才能に長けてらぁ
実に見事な弁当の否定っぷりでしたよ!!「弁当否定芸」思いました!!
その否定っぷりも本書でお楽しみいただければと思います。オチも決まってました。
Tomo’s Comment
といことで、ますますパワーアップした「ゴハンスキー2」、おすすめです。
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