湯河原で食べた蕎麦。
蕎麦は麺類の方では好きな方ですが、お店に行って食べるにはちょっと寂しい気がしてしまって、あまり蕎麦屋に行くことはありませんでした。
いいところだと高い割に蕎麦の量も少なくてがっかりすることが多かったから。
若いときは美味しいのももちろんですが、量も重要なのです。
しかしもうそろそろ食べられる量も減ってきて量があれば良いという感覚もさすがに薄れてきました。ということで、きっと今なら蕎麦屋も楽しめるようになっているに違いありません。
そんな自分にうってつけの本を読みましたので紹介したいと思います。
ラズウェル細木さん
ラズウェル細木さんは、うなぎ漫画「う」から入りました。
上記の通り、若いときはあまり日本酒も飲まなかったり、つまみもがつんとしたものが好きだったので、「酒のほそ道」の世界は縁遠いと思っていました。それと、絵柄もちょっと好みじゃない気がしていました。
しかし「う」を読んで書かれている内容、食へのこだわりに感服してあっという間に「酒のほそ道」も既刊はすべてそろえて読んでしまいました。食へのこだわりといっても決して高級志向、グルメ志向という訳ではなく、B級というか庶民的な食を大事に扱っているところに好感を持ちました。
イタリア好きだったので、昔は洋風のつまみを自分で作ってワインを飲むことが多かったのですが、最近和風のつまみが好きになってきたというタイミングも良かったのだと思います。
蕎麦喰いのススメ
ラズウェル細木さんと言えば、まずはお酒のつまみというイメージがありますが、上述の「う」ではうなぎだけで週刊連載をつづけていたほどのうなぎ通ですし、「ラ寿司開店」では寿司へのこだわりも半端ではないことが分かります。
そんなラズウェル細木さんですが、実は蕎麦にも詳しいのだと言うことがこの本で分かりました。
この本は東京の蕎麦屋のガイドブックの体裁になっています。ラズウェルさんと言えば、マンガと食エッセイという組み合わせの本が多いのですが、こちらの本は蕎麦屋を写真付きで紹介するというもので、他のどの本とも違います。
紹介される蕎麦屋は伝統のある老舗からニューウェーブの店、立ち食い蕎麦までバラエティにとんでいます。
写真が多いので否が応でも蕎麦が食べたくなること請け合い。お店情報も充実していますので、東京に住んでいればすぐに近くの店に行ってみたいところです。
残念ながらガーナ在住なので、東京の蕎麦屋は当分お預けなのですが・・・。
蕎麦とお酒
蕎麦屋というのは蕎麦だけを食べるのではなく、蕎麦前といって蕎麦を食べる前におつまみでお酒を飲むというのも蕎麦屋の楽しみなのだそうです。
どうりでラズウェル細木さんが詳しいわけですね。
蕎麦屋のつまみと言っても、基本は蕎麦の具に使うものが多いようです。中には「抜き」といって、例えば天ぷら蕎麦の蕎麦がないものをつまみにもできたりするそうな。存在は知ってはいたものの、蕎麦屋で注文したことはありませんでした。
海苔なんかも、風情のある箱に入ってやってきて、それでお酒を飲むというのも通っぽい感じです。
これまであまりお酒を飲むところとして蕎麦屋をとらえていなかったので、東京に帰ったら新たな楽しみとして良いおそば屋さんをさがしていきたいと思いました。
Tomo’s Comment
ラズウェル細木さんの食マンガが好きなのですが、エッセイも好きです。この本は蕎麦屋の紹介にちょっとエッセイ、という構成で、マンガがなくて寂しいと思っていました。しかし、読み進めていったら巻末にマンガもあって嬉しくなりました。
東京に住んでいて、蕎麦が好きであれば、とても参考になる本だと思います。
蕎麦好きであれば、こちらのマンガもお薦めです。
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