2017年5月に引っ越しをしたのですが、引っ越しを機にかねてより関心のあったホームシアターを導入しました。といっても、それようの部屋を作ったりと言うことではなく、5.1チャンネルのスピーカーのセットとプロジェクターを取り付けただけなので、かなりシンプルなものです。
かなり迷いながらの選択となりましたが、一年ぐらい使ってみて概ね満足しています。
今回紹介する機器の中にはすでに販売中止の機器もありますが、選定に至った過程を残しておきたいと思います。ちなみにホームシアターだけではなくオーディオ関係についてもほとんど知識がない状態でした。
ホームシアターで何を見る?
ホームシアターが欲しかった理由としては、サッカーを大画面で、迫力のある音で観戦できたら楽しいだろうなというのが一番でした。
10年ほど前にロンドンに住んでいたとき、アーセナルのレッドメンバーという会員になり、当時住んでいた近くの(完成したばかりの)エミレーツスタジアムによく試合を見に行っていました。しかし、レッドメンバーは一番下のレベルのメンバーシップであるため、Man Uやチェルシー、リバプールとの試合のチケットは取りにくかった(Man Cは当時まだ弱かったので観戦できましたが)のと、また当時は留学中だったのでアウェイに行く余裕もなかったのでそうした試合はパブ観戦がメインでした。(今はチケット交換スキームもあるので当時よりはレッドメンバーでもビッグマッチを観戦しやすくなっているようです。)
パブなのでみんなで盛りあがりながら試合を見るのが楽しみだったのですが(同じチームを応援する人が集まるパブに行くのがポイントです)、そのとき多くのパブでは大画面のテレビだったりプロジェクタで大きなスクリーンに映していてそれも盛りあがった一因でした。やっぱり大画面っていいなあと思ったのはそんな体験もあったから。
そんなこともあって、できれば家でも大きな画面でサッカーを見たいと思ったわけです。
とはいえ、日本にいるとプレミアリーグの試合は時差の関係で真夜中の観戦になってしまうので、あまり大音量では見られないのが残念なところではあります。そして、朝4時とかの試合は起きるのもしんどいですね。
サッカーだけではなく、映画も画面が大きい方がやはり楽しめると思います。テレビでの放映を前提とした番組と映画館で見ることを前提とした映画とでは、やはり画像の作りが違うように感じます。昔ほど映画館に行く時間もなくなってきましたので、家でできるだけ大きな画面で見たいし、部屋を暗くして集中して見たいとも思っていました。
そして音響についても部屋全体が包まれるような音だとさらに楽しめるのは言うまでもありません。
スピーカーはBoseの5.1chを選択
まずスピーカー選びですが、せっかくなので5.1chにしたいと思っていました。
選ぶにあたってまずこのch=チャンネルというのは何?と言うことを理解する必要がありました。
簡単に言うと、この数字はスピーカーの数を表しています。
1chだと、モノクロのスピーカーが一つ、2chになるとステレオになってスピーカー二つ。3chというのはセンタースピーカーが追加されて正面にスピーカーが3つとなります。このセンタースピーカーは主に台詞などが強調される効果があるそうです。
5chになると、後方にさらに二つのスピーカーが追加されてサラウンドとなります。Blu-rayなどは、信号としてはさらに左右に二つスピーカーが足された7chまでの信号となっています。
さらに天井にもスピーカーを追加できるATMOSという規格もあります。
そして5の後ろについている「.1」というのは、サブウーファーのことで、低音が補強されます。
最近ではサウンドバーのように、一つだけのスピーカーで物理的に後方のスピーカーがなくても反響などを利用してサラウンドのように聞こえるバーチャルサラウンドなどの方式もあります。
配線が難しい状況だったり、普通のテレビにプラスアルファで活用するにはいいと思うのですが、せっかくプロジェクタも導入することだし、今回は配線も含め物理的に後方にスピーカーを設置できる条件でもあったので5.1chにすることにしました。(7.1ch以上という選択もあるのでしょうが、価格的なこととBlu-rayのソフトをまだそれほど持っていないこともあり5.1にしました。)
部屋自体も防音だったり音響を考えた作りになってると良いのでしょうが、さすがにそこまではできないので普通のキッチン・ダイニングの部屋に付けることを前提に考えていました。
スピーカーのメーカーはたくさんあって、オーディオマニアな人などはそれこそものすごい数の選択肢があるのだと思います。
私の場合は音楽を楽しむと言うよりは映像を楽しみたいということと、設置場所がキッチン・ダイニングだったのでできればあまり場所を取らず存在感も少ない壁掛けの小さなものにしたいという条件がありました。
これまでBoseのノイズキャンセリングヘッドフォンやミニスピーカーを使っていて気に入っていたということと、Boseが映画館用にスピーカーを開発していたっていうのをなにかで読んだことがあったので、あれこれ迷うよりはBoseの中でいろいろ考えてみることにしました。
最初に候補にしていたのは、Soundtouch 520というもの。5.1chで、値段的にも一番リーズナブルなクラスとなっています。
検討していた当時は、この上位機種としてSoundTouch525とSoundTouch535というのがありました。
525になると、USB端子、光デジタルと同軸デジタルの各入力端子3つ、AM/FMチューナー、ビデオアップコンバート機能、モノラル音声を5.1chにするデジタル補正系機能などが520から追加になっています。そして530になると、これらに加えて、スピーカーがより小さなJewel Cube Series IIに変更となっています。
上位機種との金額差と機能の差を比較したところ、金額差ほどは機能差は大きくないと思いSoundTouch 520を購入しようと計画していたのですが、検討している間に品切れとなってしまい、別の機種に変更する必要が出てきてしまいました。
新しいシリーズとして、600と650というのが出ていました。
値段はかなり高くなっていて、ウーファーの大きさなども大きくなるなど、いろいろと考えさせられました。
いろいろと迷っていたとき、偶然ビックカメラのネット販売の方で、SoundTouch535がかなりの値引きで出ているのを発見し、最終的にはこちらに決める事にしました。
(現在はビックカメラの方では売り切れていて、Amazonでは並行輸入品が出ていますが、値段はビックカメラの値引きはかなり大きかったです。)
商品概要とスペックは以下の通りとなっています。
■圧倒的な臨場感を実現する5.1chサラウンドサウンドを再生
Lifestyle SoundTouch 535 system のサテライトスピーカーには、ボーズのホームシアターシステムの中で最小の「Jewel Cube Series IIスピーカー」を採用。薄型テレビとベストマッチする奥行の浅いスリムなデザインながら、臨場感あふれるパワフルなサウンドを再生。また、映画館さながらの重低音を再生するAcoustimassモジュールは、お部屋の目立たない場所に設置が可能です。
■お部屋にあわせて最適な音場を創出
ホームシアターサウンドを楽しむために、専用のホームシアタールームは必要ありません。どんなお部屋でも最良のサウンドが楽しめるよう、ボーズ独自の「ADAPTiQ システム」を搭載。一般的にはホームシアターで面倒な音の調整が、誰でも約10分程の時間で簡単に行えます。「ADAPTiQ システム」が、お部屋のサイズや形、家具の配置までも解析し、自動で調整を行い、理想的な音場を創出します。
■セッティングを分かりやすく案内
オーディオに詳しくない方でも簡単にセッティングや機器の操作を可能するボーズ独自のナビゲーションシステム「Unifyテクノロジー」を搭載。ブルーレイディスクプレーヤーなどの外部機器を接続する際も、テレビ画面上に接続場所や接続に使用するケーブルなどが表示されるので、誰でも直感的にセッティングすることが可能。しかも、セッティングが正しく完了したかどうかのチェックまでしてくれます。
■誰でも使いやすい操作性
システムに接続された外部機器は、テレビ画面に表示されるソースメニューに追加されます。例えば、ブルーレイディスクプレーヤーを接続した場合は、「ブルーレイ」とソースメニュー上に表示されます。そして、再生したい時は、ソースメニューから再生に使用する機器名を選択するだけ。これからは、どの入力端子にお目当ての機器が接続されているか、何度も入力端子を切り替えて確認する必要はありません。ユニバーサルリモコンにもなる、液晶ディスプレイ付き電波式リモコンを付属。電波式のため、コンソールや外部機器がラックの中に隠れていても操作ができます。日本語表記対応の液晶ディスプレイは、バックライト付きなので、夜間や照明を落としたお部屋でも操作が可能です。
■SoundTouch でまったく新しい音楽の楽しみ方を提供
ストリーミング音楽を今までになく簡単にお楽しみいただけるボーズ独自の機能です。ホームWi-Fi ネットワークを利用し、パソコンの音楽ライブラリーや世界中のインターネットラジオを楽しむことができます。また、ボーズのSoundTouchシステムをご自宅の各部屋に追加していくことで、各部屋のSoundTouchシステムから同じ音楽を再生させることも可能です。
■Bluetooth接続にも対応
Bluetooth接続にも対応。お持ちのiPhoneやAndroidなどのスマートフォンをはじめ、iPadなどのタブレットに収められた音楽をBluetoothによるワイヤレス接続で楽しむこともできます。これにより、現在SoundTouchが対応していない、YouTubeをはじめとするアプリの音声も再生することができます。
その他特長
・入力された映像を自動的に上位の信号で出力する、ビデオアップコンバート機能を搭載。例えば、コンポジット/コンポーネント映像入力もHD変換(最高1080p)し、HDMI端子から出力することが可能です。・最新のデジタルソースからモノラルの映画まで、すべてを5.1chサラウンドサウンドで再生する「Videostage5 デコーディング回路」を搭載。規格の違いを気にすることなく、常に最高のサウンドが楽しめます。
仕様
●サテライトスピーカー(防磁型)・スピーカー種類:Jewel Cube Series IIスピーカー× 4本・外形寸法: 66(W)×158(H)×66(D)mm ・質量:0.48kg・カラー:ブラック
●センタースピーカー(防磁型)・スピーカー種類:Jewel Cube Series IIスピーカー・外形寸法:154(W)×68(H)×66(D)mm・質量:0.47kg・カラー:ブラック
●Acoustimassモジュール(非防磁型)・外形寸法:207(W)×334(H)×552(D)mm・質量:12.3kg・カラー:ブラック・電源電圧:AC100V(50/60Hz)・最大消費電力:350W●コンソール・外形寸法:421(W)×77.5(H)×237.5(D)mm・質量:3.4kg・電源電圧:AC100V(50/60Hz)・最大消費電力:35W
●<プリアンプ部>・映像/音声入力(テレビ入力) 映像/音声入力(テレビ入力)・映像/音声入力(入力1) 映像/音声:HDMI・映像/音声入力(入力2) 映像/音声:HDMI・映像/音声入力(入力4) 映像:コンポジット、コンポーネント/音声:アナログ、光デジタル、同軸デジタル・映像/音声入力(入力5) 映像:コンポジット、コンポーネント/音声:アナログ、光デジタル、同軸デジタル・映像/音声入力(前面入力1) 映像:コンポジット/ 音声:アナログ・映像/音声入力(前面入力2) 映像/音声:HDMI(Unifyには非対応)・Dock端子:1系統・USB端子:2系統(コンソール前面および背面:JPEG静止画ファイルのテレビへの表示が可能)・映像/音声出力 [テレビ出力] 映像/音声:HDMI(メニュー設定により、テレビへのPCM 2.0音声の出力が可能)・映像/音声出力 [ヘッドホン出力」:3.5mmステレオミニ・デジタル音声入力対応フォーマット:Dolby TrueHD/dts Digital Surround/MPEG-2 AAC/Linear PCM 5.1
●<チューナー部>・FM受信周波数:76.0-90.0MHz(100kHzステップ)・AM受信周波数:531-1629kHz(9kHzステップ)。
音質などは私はスペックからを見ただけでは分からないのですが、気になっていたHDMI入力が4系統あるということで、とりあえず繋ごうと思っていたブルーレイレコーダー、Apple TV、ケーブルテレビチューナーはつなげるのでこちらに決める事にしました。
もう一つ魅力的に思ったのが、「ADAPTiQ システム」。さすがに音響を考慮した専用ルームを作ることはできませんので(というかそこまで集中して見たり聞いたりしたいものもなく・・・)、「どんなお部屋でも最良のサウンドが楽しめる」というのは楽しみなポイントでした。
どんな機能かというと、
ADAPTiQの自動音場補正プロセスはシンプルです。専用のヘッドホンを着け、ホームシアターのお気に入りの鑑賞場所5か所に座るだけです。ADAPTiQヘッドセット内の特殊なマイクがサウンドを聴き取り、スピーカーからの応答を分析します。Bose®の専用ソフトウェアがシステムパフォーマンスを自動的に最適化します。家具の配置、スピーカーの配置、Lifestyle® V-class systemの場所を変えた場合は、ADAPTiQシステムをもう一度実行します。(Boseサイトより)
というもの。
ヘッドフォンのような機械を本体につなげ、普段座る場所に座ることで音を調整してくれるというものだそうです。
(Boseサイトより)
実際はこのケーブルが長いので、普通の部屋であればどこでも届くようになっています。
実際にセッティングしてすぐに実行してみましたが、画面の指示通りにするだけなので簡単です。
プロジェクターはエプソンに
スピーカーとともに決めなくてはいけなかったのがプロジェクター。
家電量販店や専門店にいって、どんなメーカーがあるのか、どんな特徴があるのかいろいろと調べてみました。
現在持っている映像コンテンツがフルHDのもので、4Kについてはほとんどなかったのと、選定当時は値段がまだこなれていないといこともあって4Kについては除外しました。
3Dについても同様にコンテンツもなく、また3Dの映画にあまり魅力を感じていなかったこともあり、こちらもマストとは考えませんでした。
iPhoneやMacの画像も映したいので、WifiやBluetoothには対応してたらいいなとは思いました。
などといった細々したこともあったのですが、やはりプロジェクター選びで最も重要だと思ったのが明るさ。
専用のシアタールームで映画や音楽を鑑賞したいということよりも、サッカーを大画面で見たいという動機なのに加え、普段使いのテレビもこれで見たいと思っていたので、部屋を暗くしないと見えないと言うことでは支障があります。
プロジェクターの明るさを知ることができるのがルーメン(lm)という単位。いろいろと調べてみると、暗くできない場所では、2500ルーメンぐらいあると良いようです。(数字が大きいほど明るくなります。)
もう一つ、コントラスト比というのがあって、最も明るいところと暗いところの比ということなのですが、こちらのサイトによればあまり気にしないでもよさそう。
これらの諸々の条件や値段なども考え、最終的にはエプソンのEH-TW6600Wに決めました。(現在すでに製造中止になっていて後継機が出ています。)
明るさは2200lmということで、若干不安はあったのですが、昼に見る分にもあまり問題なく見られています。コントラスト比は35,000:1。
天吊りにして白い壁に映していますが、スクリーンがなくともあまり見にくいことはありません。
距離は3メートルほどで、壁には100インチぐらいで映っていると思います。
早速いろいろ見ています
ということで、すべての機材をつないで映像を楽しんでおります。
一番見たかったのがサッカー。
プレミアリーグなので、時差の都合で夜に見ることになりますが、明かりを落としてみればかなり鮮明な画像が楽しめます。
キッチン背後のカウンターの上のスペースを利用しています。
映画もいい感じで鑑賞できますし、普段は灯りを付けたままテレビも見ています。テレビは昼に見ても見えなくて困ることはありません。
Tomo’s Comment Follow @tommasteroflife
Boseとエプソンで作ってみたホームシアターですが、キッチン・ダイニングルームなので、大きなテレビという感じは近いかもしれません。
1年ぐらい使っていますが、大きな不満もありません。唯一気になるのがプロジェクターのファンの音がやや大きいところ。静かな映画など見ていると少し気になります。
大画面も最初は感動するのですが、普段テレビなどみていると段々日常化してきてしまいますね。たまにはきちんと照明を消して、集中して映画を見たりしていきたいと思っています。
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