【ホームズゆかりの地】「フラム・ブロードウェイ(Fulham Broadway)」 バスカヴィル家の犬はどこで購入されたのか?

Fulham Broadway

Fulham Broadway Underground Station (Finding Sherlock’s London P17)
訪問日:2007年9月10日

 

Fulham Broadway駅はDistrict 線の駅です。プレミアリーグのチェルシーの本拠地・スタンフォードブリッジの最寄り駅となるそうです。私はグーナーなので行ったことはありませんが・・・。(Awayは人気過ぎてチケットは当時はとてもとれませんでした。)

このフルハムブロードウェイ駅の近くフルハムロードに、「バスカヴィル家の犬」でステープルトンが魔犬(というか猛犬)を購入したお店があったということなので訪問してみました。
 

Fulham Road, SW 6

こちらがFinding Sherlock’s Londonでの記載となっています。

In The Hound of Baskervilles, Stapleton bought the hound from Ross & Mangles, dog dealers in Fulham Road.(Finding Sherlock’s London P17)

 

延原謙さんの訳ではこのように登場しています。

普通の人物ならばここでただの猛犬を使うところだが、それをあの男はいっそうものすごくするため、さらに一段と工夫をこらしたところに、悪いことにかけて天才的なひらめきがみえる。犬はロンドンのロス・エンド・マングルズといって、フラム街にある畜犬商から買ったものだ。当時その畜犬商の持っていた中で、いちばんの猛犬をえらんだのだ。そしてまっすぐに連れて帰れば、すぐに発見されるおそれがあるから、北デヴォンシャー線の汽車ではこんで、非常な大回りをして沼沢地の裏側から、遠いところを歩いて帰ってきたのだ。

 
こちらがフルハムロードの界隈となります。

Fulham Road 

通りの様子です。

Fulham Road

Fulham Road
今では落ち着いた界隈となっており、大型犬を売るようなお店は見当たりません。

 

ロス・エンド・マングルズ畜犬商

このRoss & Manglesについて調べてみました。
まずはいつものとおり、「The New Annotated Sherlock Holmes Vol 3」をあたってみました。Fulham Roadについて註釈がのっていますが(地理的なもので、「ブロンプトンロードからフルハムパレスロードまで、チェルシーとケンジントンを分かつ」といったこと)、Ross & Manglesについての註釈はありませんでした。
 

 

こちらにないと言うことは期待薄ですが、念のためベアリング・グルードの註釈もあたってみました。
  

やはりここにも註釈はなし。

そういえば、シャーロッキアンの大先輩の水野雅士さんの本で、バスカヴィル家の犬を主人公にした本があったと本棚を探してみました。見つけたのはこちらの本に収録されていた「我が輩はバスカヴィル家の犬である」という作品でした。

残念ながらこちらにもRoss & Manglesの具体的な場所については記載はありませんでした。
 
ということでネットでの調査にうつります。
検索したところこんなBlogがありました。
 

そのものずばりのタイトルは「誰がバスカヴィル家の犬を売ったのか」。

 

上記ブログの著者曰く、Ross & Manglesというそのものの畜犬商はなかったそうです。しかしそのモデルとなった施設が近くにあったと上記のブログには書かれています。それがBen Whiteという人が所有していた闘犬用の犬を売る畜犬商。場所はKensal Roadというところで、Fullhamから数マイルの所にあったのだそう。

 

確認したところ、フラム街からは北に5マイルほど離れているのが分かります。

 

1835年には闘犬は法律で禁止されることになり、この畜犬商を継いだBill Georgeはこの場所をCanine Castleと名付けブルドッグなどを販売する畜犬商へと商売替えをしたそうです。

このBill Gerogeが亡くなったのが1881年ですが、「バスカヴィル家の犬」の事件発生が1888年(ベアリング・グールドによると)とされていますので、ステープルトンが犬を購入したのはBill Georgeからではなくその後継者からと考えるのが自然だと思います。

 

Tomo’s Comment 

ということで、ステープルトンが犬を購入したのはフルアムロードではなくて、ケンサルロードの方だった可能性が高くなっています。

残念ながらケンサルロードに行くことができませんでしたので、いつかいってみて畜犬商の跡がないか探ってみたいと思います。

 

 

あと蛇足ながら、ホームズが、ステープルトンは猛犬を北デヴォンシャー線で運んで大回りで歩いて帰ってきたと言っているのですが、北デヴォンシャー線の終着駅のグレートトーリントンからダートムアまでは結構距離があるんですよね。

  

遠いところを歩いてと言っても、ダートムアの北端まででも21マイル(34㎞)ほどもありますので、かなりの距離を歩いたことになりますね。

 

2 件のコメント

  • さっそく、「地下鉄駅を中心にした『ホームズゆかりの地』案内」に
    http://homepage2.nifty.com/shworld/19_tomo/fsl_main.html
    「クラパム・サウス駅とフルハム・ブロードウェイ駅」を載せました。

    「クラパム・サウス駅」のアップはすっかり遅くなり申し訳有りません。

    残りの駅は(おそらく)10駅ですね。
    ご紹介を楽しみにしています。

    • >みっちょんさま

      まとめ、ありがとうございます。あと10駅、がんばります。

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