今日はコース向けのセミナーと保健経済。
セミナーでは、「公衆衛生において人々は何を求めているのか?」というタイトルでの講演とディスカッションがありました。人々が何を求めているのか知ることは重要かという問いかけがなされてそこからいろいろな意見が出てきたのですが、まず人々という定義が意見を言った人によって違うことから、一般論から具体論まで雑多な意見交換になってしまったのは少々残念でした。またプレゼンテーションの途中で
議論が盛り上がったのですが、そこでいったんプレゼンを再開したため、プレゼンが全部終わったところでは議論の盛り上がりが見られず、ムードって大事なんだと感じた次第。保健だけではなく、開発の世界では参加型ということが結構前から言われているのですが、今日の議論でもドナーの資金で行うプロジェクトと自国の資金で行う行政とで若干扱いが違ってるのかもしれないと感じました。ドナーのプロジェクトなどでは住民参加型の計画やモニターなどの手法もあるようですが、普通の行政の現場のことはみんなあまり意識していないようでした。公衆衛生の世界で言えば、住民ボランティアの活用によって住民のニーズの把握が容易になるとか、コミュニティ情報管理のような手法も見たことがありますし、ヘルスプロモーションでは住民へのサービス提供だけではなく、住民からのフィードバックを元に行政側のサービスも変わっていくことが大事という話も聞いたことがあります。
人々のニーズをどうやってくみ取れるのか、一回のプロジェクトの時ではなく、恒常的な手法やシステムがどのように取り組まれているのか、といったことでもう少し議論が盛り上がればと思ったのですが、議論に参戦する前に、熱気が失せてしまっていたのは残念でした。そもそも60人で議論といっても、それぞれが思うところを言うということで終わってしまうので、あまり積み重ねがないのですが、今日は一瞬でしたがそういう盛り上がりを見せていたと思います。
午後は経済の授業。今日はマーケットについて。完全なマーケットにおいて、Demand lineとSupply Lineがどう動くかというもの。完全なマーケットは、人々は商品についてよく情報を与えられていて、生産される商品やサービスに質の違いがあまりなく、参入が容易で、といった条件がつきますが、医療サービスの世界においては医療のプロと患者との間では情報の格差が大きく、医療サービス提供者になるためには専門教育が必要で参入が容易ではないとか、マーケットになじまない条件が多いようです。マーケットの失敗ということについては次回学ぶそうです。演習も、歯科検診をどうしたら増やせるのかということで、検診を無料にしたらどうなるとか、治療代の補助を出したらどうなるとか、半額を政府の補助にしたらどうなるとか、いろんな要素を無視して簡単に考えないと、習ったことが当てはめられない設問になっていたので、マーケットの仕組みを学ぶにはいまいちだったと思います。他の生徒からも意見が出ていましたが、リンゴマーケットとかの事例の方が良かったかもしれません。
授業で疑問だったことの一つに、先週からの引き続きでMarginal CostとAverage Costのグラフが出てきて、企業としては交わったところの価格で生産をしたくて、価格が交わるところより安かったり高かったりすると企業は撤退するという話があって、価格がMarginal costのライン上で語られていたので何でか分からなかったのですが、企業が価格を決めることができないことと、需要・供給ラインのグラフの方で価格が決まることが分かると、そこで決まった価格を、Marginal Costのライン上において、Average Costとの関係で、どうするか見るということなんだと思い納得。他の人が見てもなんのことやら分からないと思いますが、自分の中での疑問が解けたことなのでメモしておきます。
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