
いやー、「シャーロック3」も面白いですね〜。
といってもまだ最初の「空の霊柩車」しか見れていないのですが・・・。
先々週、ガーナへの帰りのロンドンでシャーロックシリーズでシャーロックとジョンが住んでいた221bの下宿を訪問してみましたので紹介したいと思います。
現代版「シャーロック」
すでにシリーズも3つ目が終わりますます人気が高くなっているBBC制作のドラマ「シャーロック」。
シャーロック・ホームズは19世紀末から20世紀末に活躍した名探偵ですが、ホームズが現代に生まれて活躍していたら・・・というのをドラマ化したのが、この「シャーロック」シリーズです。
シャーロック・ホームズの映像化作品は昔から多く作られており、ベイジル・ラズボーン版などが有名なのですが、やはり原作の映像化で言えば、グラナダTV作成のジェレミー・ブレット版の「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズが高く評価されており決定版と言ってもよいと思われます。
グラナダ版は原作に忠実に作られていること(終盤はいろいろな事情でかなり改編されているものもありますが)、ジェレミー・ブレットのホームズ役がはまり役だったこともあって今でも日本でも多くのファンがいます。
原作を重んじるシャーロッキアンとしては、映像化作品でこれ以上のものはもうないだろうと思っています。最近作られたロバート・ダウニーJr主演の映画「シャーロック・ホームズ」も人物設定だけ借りたまったくの別の物語で、あれはあれで面白いのですが、やはり原作の世界とは別の意味での楽しみとなってしまっています。
このような状況ですので、いまさらグラナダ版を越える原作の映像化作品はないだろうという状況で、BBCは現代ロンドンに舞台を持ってくること、ベネディクト・カンバーバッチというはまり役を得たことで大成功を収めたと言えるでしょう。(現代版と言うことで言えば、アメリカのCBSが制作、現代NYを舞台にした「エレメンタリー」のシリーズもありますが、残念ながら未見なのでなんとも言えないところ。)
原作へのリスペクトが要所要所で感じられるところも、シャーロッキアン心をくすぐります。(例えば「空の霊柩車」でも、犯罪者を大ネズミに例えた後にスマトラストリートという名前が出てくるとシャーロッキアンはほくそ笑んでしまうのです。)
またうまいと思うのはタイトルが「シャーロック」というところ。我々が馴染んでいるのは、「ホームズ」と「ワトソン」なのですが、これって実は姓なんですね。欧米の人って言うとファーストネームで呼び合うイメージがありますが、ホームズが活躍していた19世紀末は姓のほうで呼び合っていたそうです。(日本の感覚に近いのかも。)
これが現代が舞台になることで、ホームズとワトソンがお互いをシャーロック、ジョンと呼び合っているというのが新鮮に感じます。
シャーロックとジョンの下宿
さて、現代版の「シャーロック」シリーズでも、シャーロックとジョンの住まいはベーカー街221Bのハドソン夫人の下宿というところは原作の設定と変わりません。
ロンドンには現実にベーカー街があって、221という番地も実在します。とはいえ、周辺の複数の番地をしめているビルがあることから、221単体では表札を見ることができません。
実際にベーカー街に行って、221周辺をうろうろすると221bという表札を見つけるかもしれませんが、それは実際の221番地ではなく、シャーロック・ホームズ・ミュージアムの宣伝のために付けられたものです。
こいつですね。

さらに言えば、今日221番地があるあたりは、ホームズが活躍した19世紀末には別の名前が付けられていて、実際のベーカー街はもっと南側で番地も200番台まではありませんでした。(従って、シャーロッキアンは実際のホームズが住んでいたのはベーカー街のどこなのか探り始めてしまうのです。)
さて本題に戻りますが「シャーロック」シリーズで登場する221bはベーカー街に行けば見られるのでしょうか。
答えは、ベーカー街ではロケされていない、です。
シャーロックの下宿のシーンでは、Speedy’sというサンドイッチ屋さんが一階に入っているビルがハドソンさんの下宿となっています。
こちらですね。

ここ、実はベーカー街からは少し離れたNorth Gower Streetというところにあります。
地下鉄で言うとメトロラインとサークルラインのユーストンスクエア駅の近く。

場所的にはこのへんとなります。
今回の旅行、ロンドンからアイルランドに電車とフェリーで行ったのですが、その起点の駅がユーストンだったこともあり、この近くにホテルを取っていました。
ですので、まだ行ったことのなかったこちらにふらっと訪問してみたという次第です。
この日は日曜日だったため、Speedy’sは残念ながらお休みでした。

ドラマではいつも綺麗ですが、実際はかなり生活感の溢れた通りでした。
そしてこちらのドア。

ドラマでは221Bという表札がかかっていますが、実際の番地は187です。撮影の際には掛け替えるんでしょうね。
ドラマではこちらの角度からもよく撮影されていました。

ドラマだともっときらきらした感じなのですが。
ちなみにシャーロックとジョンの部屋の中の様子は、こちらの建物の中ではなく別のところで撮影されたそうです。ここは外観だけとなります。
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今回、ロンドン滞在は短かったのですが、ホテルが近かったおかげで、念願のシャーロックの221Bに行ってみることができました。
実際は何がある場所という訳でもなく、シャーロックを見ていない人にとってはあまり訪問する価値もないかもしれません。しかも、サンドイッチ屋さんもしまっているし・・・。
しかしシャーロッキアンとしては、ホームズにまつわる場所に行くだけで大満足なのです。
今回もこちらに行ってみて改めてドラマを見るとまた違った楽しさを感じることができました。
「シャーロック」に登場したロケ地はこちらでも何カ所か巡っていますのでよろしかったらのぞいていただければと思います。
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