このブログでも何度か紹介しましたが、ラズウェル細木さんの漫画が好きです。
私が勝手に選ぶ代表作は「酒のほそ道」35巻を超えていますが、いまだに面白いままです。
ラズウェルさんはテーマ毎にも漫画を書いていて、うなぎだったら「う」、豚肉だったら「ぶぅ」、寿司なら「ラ寿司開店」等々。それぞれが一つのテーマを追求した面白さがあります。
魚をテーマにした漫画もあって、それが「魚心あれば食べ心」という作品。実はまだ電子化もされておらず、本屋でも新刊を見つけるのが難しいこともあり、私も一冊しか読めていません。主人公の坂菜係長が、あちこちに魚を食べては蘊蓄を語るというもの。なんとかがんばって全巻入手したいと思っている作品です。
ちなみにこちらが私が唯一持っている巻です。
そんな「魚心あれば食べ心」ですが、スピンオフ作品と言って良いのでしょうか、「旬の魚とうまい酒を楽しむ」という本が刊行されているのを発見。
さっそく購入してみることにしました。
「旬の魚とうまい酒を楽しむ」とは。
こちらの本は、坂菜係長のナビゲートで、お魚のこと、旬、食べ方などをオールカラーで紹介してくれるというもの。いずれも「魚心あれば食べ心」に登場している魚が網羅されているようです。
タイトルに「秋冬編」とありますので、おそらく「春夏編」もあるのかと(あるいは来年春に刊行されると)想像しています。
見開きに魚の名前と説明、実物の写真(イラストの場合も)、旬の季節、新鮮なものの選び方のポイント、関連する魚、漫画に登場した食べ方、あうお酒など、豊富な情報がコンパクトにまとまっています。他にも魚に関するエッセイ、紹介されている食べ方のレシピ、魚に関することわざまで。
さらにところどころに漫画も入っているので「魚心あれば食べ心」の雰囲気も味わうことができます。
魚のことを調べたかったら入門に最適の図鑑
この本の使い方は、ずばり魚図鑑。しかも食べ方の案内付き。
例えばあの魚食べようかなと思ったときにぱらぱらとこちらの本を見ると、どのように食べられるか、どんなお酒があるのか分かりますし、鮮度の見分け方もありますので、買い物前に見ておくという使い方ができます。
例えば、サンマだったら、生サンマも美味しけど開きも美味しそうということが分かりますし、選ぶときは「エラが鮮やかな紅色をしている。」とか、「背が青黒く、魚体がふっくらして張りのあるもの。大型の方が脂ののりはいい。」なんていうポイントも予習できます。さらにオススメのお酒としては塩焼きや刺身ならぬる燗のお酒やお湯割りの焼酎、といった具合。
また、魚のちょっとした蘊蓄なども仕入れられるので、ただの読み物としても楽しいです。
「魚心あれば食べ心」を持っているなら、登場した魚の項目を見てさらにその魚に詳しくなることもできます。
Tomo’s Comment
ラズウェル細木さんの漫画にも食や酒に関する知識がたくさんあるのですが、こうして本としてさらに詳しく書いてくれるというのはなかなかうれしいものです。
料理漫画好きでもあり、料理本も好きな私としては、本編の漫画以上にこうしたスピンオフ作品というのか、解説本というのか、を読むのが楽しみでもあります。
ラズウェルさんの作品は、結構こういう解説本もあるんですよね。宗達のお酒の本とか。
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