【読食】「バール・ジローラモ―南イタリアのおいしい話を召し上がれ」は楽しいけどジローさんの家族の話でちょっとしんみり

Bar Girolamo

ちょい悪オヤジとして雑誌Leon等でモデルを務めているジローラモさん。

ちょい悪でかなりブレークしたジローラモさんですが、その前にも結構活躍していて本もたくさんだしていました。

先日紹介した料理本はナポリ料理の貴重な教科書となっていますが、こちらの「バール・ジローラモ」はもう少し砕けた感じで気楽に読めつつ、イタリア料理のことなどが分かる構成になっていておすすめなんです。

イタリアというかナポリのことジローさんのことがよく分かる

まずは見た目ですが、イタリア国旗の色をうまく使ったデザインもなかなかきれいで読む前に楽しめます。

ジローさんの本、結構読んでいると思うのですが、良いところとして同じネタがあまり重ならないところと、日本人の書いたイタリア本に良くある典型的イタリア人像が描かれていてもイタリア人の目線で捕らえられているので、説得力があることです。

ジローさんがイタリアにいた頃の話もぽつぽつ読んだことがありますが、この本では特に亡くなられたお父さんの思い出が語られているのが印象的でした。幸せなナポリのジローラモ一家の様子が良く伝わってきましたし、ジローさんが子供のころに亡くなってしまったお父さんへの思いが、家族の思い出をより印象深いものにしているように思います。

メインの内容としては春夏秋冬にあわせて、イタリアの食べ物の話が3~4ページくらいのエッセイでつづられています。

各エッセイの後には、関係する料理の写真とレシピがでているのもうれしいところです。

ただ、エッセイの中ではイタリアのある地方特有の食材とか料理が出てくるので、手に入る材料でレシピどおりつくっても、完全には再現できないんだと思います。でもそれで委員だと思います。

再現しにくいってとても大事なことで、下手に日本風のアレンジだけ紹介してしまうと、その料理や背景となるその地方のこと人々のことを見誤ってしまうことがあるように思っています。まずは本物を知った上でのアレンジ料理だと理解しておく必要があると思うのです。別に本当に食べている必要があるわけではなく、どんなアレンジがされているのか知った上でいつか本物が食べたいと思うことが重要、といつも自分に言い聞かせています。

Tomo’s Comment 

ジローさんの本でいつも感心するのは、奥様の貴久子さんの翻訳です。語り口が、まさにジローさんがしゃべっているような雰囲気が出ています。それでいてちょっとしんみりするあたりはイタリア映画にも通じるところがありますね。

また、イタリアに行きたくなってきました。

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