『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』。待ちに待った獅子雄とわかみーちゃんの復活です。
映画の封切りを楽しみにしていたところ、シャーロッキアン向けに東宝様が試写会をしてくださるという大変うれしい企画がありました。
大先輩シャーロッキアンの北原尚彦さんが東宝の方からのSNSをやっている若者中心に広い世代の声を聞きたいというお誘いを元に相談して決めてくださったということで、北原さんに大感謝です。
月9「シャーロック アントールドストーリーズ」は、2019年の下半期に放映で、久しぶりの獅子雄とわかみーちゃん、実に2年半ぶりということもあり試写会当日をワクワクしながら待っていました。
映画の感想
ストーリーについては、ネタバレになるので映画の詳しい感想は公開されてしばらく経ってから投稿したいと思います。(公開後も再度、再再度見る予定)
シャーロッキアン的には、ドラマの時のようにホームズ原作ネタが隠されていて、それらを発見する楽しみがあるのかが気になっていましたが、心配には及ばず。盛りだくさんありましたので、当時Twitterでリアタイで盛り上がっていた層には期待してもらってよいと思います。
映画館なので、当時のようにリアルタイムでつぶやきながら鑑賞ということは難しいのですが、鑑賞された方々とともにTwitterで盛り上がって行けたらと思います。私も何回か見に行くと思うので、試写会で見落とした部分がないか、気をつけて鑑賞したいと思います。
今回の試写会は第一回目の視聴ということで、ホームズネタに気を配るつもりが、ストーリー展開に引き込まれてしまい、ドラマと謎解きに夢中になってしまいました。
公開後の二回目の鑑賞はホームズネタに注視して、そして三回目はディーンさんのかっこよさに注目して鑑賞したいと思っています。
試写会後の至福のひととき
今回は単なる試写会だけではなく、鑑賞後にドラマおよび本作のプロデューサーである太田大さんにお話を聞くことができる時間が設定されていました。
月9「シャーロック」(あえてシーズン1と呼びたい2019年のシリーズ)が終了して2年半がたちますが、その間になんらかの書籍などが発売されることを期待していました。制作秘話とか人物設定とか、ホームズネタの数々など、制作側の話を是非共有してもらえたらなと思っていたのです。
しかし、その機会はなく今回の映画化に至ってしまったのですが、今回そんな制作の裏話なども質問できる機会ということで、私も含め試写会に参加するシャーロッキアン一同は大興奮でこの日を迎えたことと思います。
ここですべての質疑応答については書き切れないのですが、覚えているところだけ、そして自分がさせてもらった質問とその答えについては少し詳しく記載しておきたいと思います。(ストーリーに絡む質問もあったのでネタバレ防止のためいずれにせよすべては書けませんが。)
私の質問ではなかったのですが、第一話のカンニングについて。質問は若宮の医師免許がどうなったのかというもので、カンニングについては発覚してないので無事に医師免許を取得、その後、第一話のエピソード後にどうなったのか。第一話では医者をやめたということははっきりと獅子雄も言っているのですが、医師免許をどうしたのかは明言されてなかったと思います。
カンニングをしていたというのは、原作のワトソン博士がアフガニスタンで傷を負って帰国したことを意識して、若宮にもなんらかの傷を持つ設定にしたかったとのこと。
このことにもなるほどー!と思ったのですが、それ以上にやられたー、と思ったのが、第一話のヨットの中でカンニングをした学生が3人だったとのことで、「三人の学生」を意識していたとの発言。(当時もカンニングと3人の学生を関連付けるコメントはありましたが、「3人」という人数までの考察はなかったような。)
第一話のヨットのシーンを確認すると学生の数としては実際はもっとたくさんいたのですが、事件に絡んでいたのが若宮、赤羽、郡司の三人だったのと、赤羽事件の5年前に国家試験問題の漏洩の摘発があって免許を返上した医師が3人だったというあたりに、「3人」が隠されていました。
私も質問させてもらう時間をいただけました。やはりプロデューサーとしては本作(映画)の感想が知りたいだろうと思ったのですが、私としては、獅子雄と若宮を最高な形で復活させてくれたことがやはりうれしかったのでその点を冒頭にお伝えしました。
また、元々質問したかったのは、ドラマ版の最後の最後での獅子雄の復活について。獅子雄が復活しないラストは考えてなかったのかという点を聞いてみたいと思っていました。しかし、この点は前のどなたかの質問への答えで、ドラマ終了時にはまだ続編などの話は決まってなかったとのことで、であればあの最後は仕方なかったのかなと。(改めて最終話の特別編を見ても、あれで獅子雄が登場しなかったら、視聴者は置いてけぼりだっただろうことは否めず)
でも、シャーロッキアンとしては、ヴィクトリア時代のイギリスの人たちが、「最後の事件」でホームズが死んだとされた後のように獅子雄ロスのまま待たされてみたかった、そうであれば逆に続編も期待できでシャーロッキアンとしてはうれしかったであろうことをお伝えしました。太田プロデューサーも、もし決まってたらいろいろと面白い仕掛けもできたかもしれませんねとのことでした。さらに、お答えの中で映画化が決まったのはドラマ終了の数ヶ月後との話もあり、意外と早く決まってたんだなというのも発見でした。
という前口上の後に質問させてもらったのは、ドラマシリーズがアントールドストーリーズということで、原作に名前だけ登場するけれど内容については語られない事件をモチーフに制作していたのに、映画化に当たっては原作そのものであるバスカヴィル家の犬を取り上げたのはなぜですかということ。
太田プロデューサーからは、そもそも元のドラマシリーズを企画した段階では、原作そのものをモチーフにするというアイデアで実際数話分の話も作っていたものの、脚本家さんなどの制作陣で話している中で、原作にあまりとらわれない自由さを重視して「語られざる事件」にすることが決まったとのことでした。(確かに原作を翻案するよりも、語られざる事件にしてもらった方が楽しめたのは狙い通りだったと思います。ほとんどのシャーロッキアンは「バターとパセリ」でやられてしまいました。)
今回映画化するに当たり検討したところ、やはり映画化するならバスカヴィルだろうという判断になったのだそうです。社の上層部に筋金入りのシャーロッキアンがいてその方の意見も大きかったようです。
確かに、ホームズの原作も短編に魅力があるとはいわれていますが、やはりスケール感からは長編である「バスカヴィル家の犬」が抜きん出ていると個人的に感じていますし、実際多くのシャーロッキアンが一番好きな作品にも挙げています。2時間の映画化ということであれば、ふさわしい題材だったのだと思います。
その他の方からの質問では、映画のラストシーンの真意に関してや、時間軸の話(ドラマの特別編で獅子雄が復活したのは3年ごということで本来は今年2022年の冬のはずなので、本作もそれ以降の設定になるはずではあるけれど、映画は2022年1月からのこととして描かれている)、守谷の話(誰アーティ?扱いだったけどその真意。これは守谷の最後の台詞も考え合わせるとなるほど、という感じでした。)等々、大変興味深いお話を聞くことができました。
ちなみに一緒に参加していた青い犬さんの質疑の様子はこちら。
JSHCの会員として参加してるからにはシャーロキアンっぽい質問をしましょうね、ということで悩んだ末に『一番最初のタイトルロゴはどういう意図でこのデザインにされたのですか?』と質問をしました✨
太田Pの解答「最初に発表したロゴは一般的なゴシック体なので特に意味はありませんでした」
(続く) pic.twitter.com/grYHjev3kd— 青い犬@青い鳥ホームズもオススメ (@shoko_aoiinu)
本来、映画として一つの作品なので、その作品単体で得られる情報だけで純粋に楽しむのが王道なのかもしれませんが、月9「シャーロック」ファンとしてはどうしてもその裏側の見えない部分での設定や背景や真意などを知りたいと思うもの。それがこのような形で制作者と直接お話しできるというのは大変貴重で贅沢な経験だったと改めて思いました。
太田プロデューサーは一つ一つの質問に大変丁寧に誠実に回答いただき感謝しかありません。ドラマシリーズもですが、たくさんの豊富なドラマ作りの経験を持つ方々が、知恵を絞って丁寧に企画して制作していたということがうかがえ、あれだけ夢中になってドラマを毎週見ていたことや今回の映画が待ち遠しかったのも納得する思いでした。
さらなる続編が作られるかは、今回の映画がどれだけ盛り上がるのかにもよると思います。関連グッズ総買い、映画館での鑑賞たくさんしたいと思っています。
試写会でいただいたもの
さらに今回は記念品までいただくことができました。東宝さんもですが、北原さんの呟きも効いていたようでありがとうございました。
まずはポストカード。
そしてチラシともう一枚大変貴重な情報に触れられる情報の書かれた書類。
そして一番のサプライズがバスタオル。
バスカヴィル家の犬のマークとロゴが縫い付けられた物。ロケ地が松山だったということもあり今治タオルだそうです。「バス」カヴィルと「バス」タオルということでシャレにもなっています。
今治タオルなので大変品質もよいと思われますが、もったいないのでおいそれとは使えません。しばらくは(一生かも?)鑑賞用として愛でたいと思います。
Tomo’s Comment Follow @tommasteroflife
「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」、本当におすすめですので、月9「シャーロック」で盛り上がったシャーロッキアンやディーンさんファンも期待以上の鑑賞体験になると思います。
また、ミステリードラマとしても大変優れているので、シャーロッキアンでなくても、ディーンさん・岩田さんファンでなくてもドラマとして楽しめると思います。謎解きだけではなく、登場人物それぞれの背景も深く描かれていますので、人間ドラマとしても楽しめます。
これは太田プロデューサーもおっしゃっていたことですが、ドラマを見ていた人だけが楽しめるということにしないために、ドラマを見たことがない人でも楽しめることを意識して作っているとのこと。確かに、ドラマを知っていれば余計に楽しめるとは思いますが、主演のお二人もドラマのイメージをそのままでは決してなく、細かいところも含めて一新されていてフレッシュさを感じることができました。ドラマファンもそうした新しい魅力も発見することができると思います。
最後に余談ですが、地味に個人的に一番うれしかったのが、太田プロデューサーはじめフジテレビ関係者の方々がドラマ放映当時、本ブログを見てくださっていたということ。(Tomoさんいますかとおっしゃっていただけました)
一緒に盛り上がった皆さんのTwitterを引用しながら毎週アップしていたのが良かったようで、視聴者のとても肯定的な反応が分かってとてもありがたかったとおっしゃってくださいました。
ほんのわずかではあったとしてもドラマ制作者の方々に何らかの情報をお伝えできたことは、長年ブログ書いていて一番うれしかった瞬間かもしれません。
引用させていただいたTwitterの皆様も、しっかり制作陣に思いが伝わってましたー、と声を大にしてお伝えしたいと思います。
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