【#月9でシャーロック】早くも黒幕の影が!新月9ドラマ「シャーロック」第三話もシャーロッキアン的に見てみる

 

シャーロック アントールドストーリーズ第三話

ディーン・フジオカ、岩田剛典、 – (C) フジテレビ (画像クリックで公式へ)

 

第一話に続き第二話も盛り上がった月9ドラマ「シャーロック」。

いよいよ第三話ということで、獅子雄と若宮君のバディっぷりもどのように進展するのか楽しみでした。

ストーリーはさることながら、随所にちりばめられたホームズ原作ネタに、シャーロッキアン達もかなり盛り上がっている様子です。かくいう私も盛り上がっているシャーロッキアンの一人。

ということで、第三話もシャーロッキアン視点で見て気がついたことや、他のシャーロッキアンの方々に教えていただいたことなどまとめておきたいと思います。

第一話と第二話もまとめていますので、未読のかたはよろしければ先にご覧いただければと思います。

【シャーロック】新月9ドラマ「シャーロック」第一話をシャーロッキアン的に見てみる

【シャーロック】アイリーン登場?新月9ドラマ「シャーロック」第二話もシャーロッキアン的に見てみる

 

なるべくドラマのネタバレにならないようには気をつけますが、ホームズ原作についてはネタバレありですのでご了承ください。

 

今回モチーフとなった語られざる事件

第二話のブログの最後で、あれこれ予想しましたが、本命だと思っていた「ライゲートの大地主」との関係は、結果的には読み違えていたようです。

放映を見ている中で、今回のモチーフとなっているであろう「語られざる事件」を探る上で最初のヒントとなったのが、「プレンターハウス」という会社名。

これは、遺体の検分を終えた獅子雄と若宮が訪問した、かつて21億円の差非被害に遭った会社で中心的に話を進めていた古田和人が現在勤めている会社名です。(当時の会社は事件のため倒産)

プレンターでピンときたのが、「語られざる事件」の中に「プレンダーガスト少佐」が関わる事件があること。

この事件は「オレンジの種五つ」という事件に登場するもの。依頼人がホームズを訪ねた場面です。

「それにご助力も願いたいので」

「そのほうは、おやすいご用とゆきかねることもありますよ」

「ご名声は承っています。プレンダーガスト少佐から、タンカーヴィル・クラブの醜聞問題で、あなたがどんなふうにあのかたをお救いくだすったか……」

「ああ、あれですか。少佐はカードでインチキをしたという無実の罪をこうむったのですよ」

「あなたにお願いすれば、どんな難問でも必ず解決してくださると少佐は申しています」

「それは少佐がすこし買いかぶっていますよ」(「オレンジの種五つ」(新潮文庫)より)

 

そう、「タンカーヴィル・クラブの醜聞問題」は、公式の予告にあった「タンカーヴィル・クラブ醜聞事件」のことでした。

すでに公表されている5つの「語られざる事件」の中の一つと言うことで、おそらくこれが正解だと思います。

さらに言うと、詐欺師の片棒を担いだのではと疑われたのが古田和人(ふるたかずひと)。

プレンターハウスに勤める和人(かずひと)=プレンダーガスト

もしくは、フルタ=プレンダー、でも語感が似ています。(和人=かずと、だともっと似ているのですが、序盤で聞き取った感じでは「かずひと」に聞こえました。)

さらに言うと、ホームズ=獅子雄に助けられ、無実の罪(疑い)をはらす。これも一致していますね。

 

もう一つ決定的なのが、古田を再度だまそうとしていたのが、丹波倶楽部の丹波社長。

丹波倶楽部=タンカーヴィル・クラブ、ということで語感もばっちり。

 

こちらの、うたこさんのツイートがわかりやすくまとまっていました。

 

(追記)

Twitterでもあちこちで言われていたのに、書き漏らしていました。

タンカーヴィル・クラブが原作で別の重要な場所で登場しています。

それは「空き家の冒険」に登場する、モリアーティの腹心であるセバスチァン・モーラン大佐。

ホームズがモーラン大佐の経歴を読み上げているシーンです。

「モーラン——セバスチァン。退役大佐。元ベンガル第一工兵隊。一八四〇年ロンドン生まれ。父は元ペルシャ駐在英国公使第三級バス勲章 従男爵オーガスタス・モーラン。イートン校及びオックスフォード大学に学ぶ。ジョワキ戦役。アフガン戦役に従軍。チャラシアブ(派遣)、シャープール、カブール等に勤務。著書に一八八一年版『西部ヒマラヤの猛獣狩』一八八四年版『ジャングルの三カ月』あり。住所、コンジット街。所属クラブ、英印クラブ、タンカヴィル・クラブ、バガテル・カード・クラブ」(「空き家の冒険」(新潮文庫)より)

 

丹波倶楽部の丹波社長もおそらく守谷グループに加担していたと思われますので、その意味でもタンカーヴィルクラブに所属していたモーラン大佐とも共通していますね。

 

前回の「ダーリントンの替え玉事件」では、事件が触れられている「ボヘミアの醜聞」に登場しているアイリーン・アドラーに似た名前の青木藍子が登場していましたので、今回も一致しています。(第一話に、「六つのナポレオン」由来の人命あったかな??)

他に似た名前がいないか見てみましたが、見つからなかったです。

ちなみに「オレンジの種五つ」に出てくる人名はつぎのとおり。

クラーク・ラッセル 、プレンダーガスト少佐、ジョン・オープンショウ、イライアス、ジョゼフ、ジャクスン将軍、フッド将軍、メアリー、フォーダムさん、フリーボディ少佐、キュヴィエ、ジェームズ・カルフーン

今回の「シャーロック」で、古田以外に名前が出てきたのは、

斎藤順子+公平、板東庄之介こと吉野正夫、司法書士・大森広人こと大園智彦、仲介業者犬飼慎三(本名見えず)、細川保奈美、市川利枝子

関連なさそうかな。

 

「ライゲートの大地主」で登場している「国際的な詐欺事件」が今回の語られれざる事件だと予測していたのですが、この予測、はかなりいい線を行っていたのだと自分では思っています。

負け惜しみです。

 

度々登場した船について

船がいろいろな場面で登場したため、原作との関連を考えてみました。

船の登場場面ですが、まず事件の起きた空き家の中に獅子雄が入った直後に見たのが帆船の描かれたステンドグラス。(さらに、よく見えませんでしたが室内には船の模型っぽいものもあったような。若宮の後ろにちらっとみえたやつ。)

そして、死体で見つかった吉野正夫の職業の遠洋漁船乗組員。

さらに、事件解決の鍵ともなった吉野から細川保奈美への誕生日プレゼントの箱の上には船が彫刻されていました。

ホームズの原作でも、船はたくさん登場しますが、やはりすぐに連想するのは「グロリア・スコット号」という、船名がタイトルになっている事件。(他にも「ブラックピーター」という船乗りの名前がタイトルとなっている事件もありますね。)

 

「グロリア・スコット号」に関係するのではと思ったのが、細川保奈美によるこの一言。

「昔ね、まぐろの船に乗ってたらしいわよ。そこで知り合った人に、犯罪に誘われたんですって。」

「グロリア・スコット号」事件というのは、ホームズが探偵を始めるきっかけともなった事件で、ワトソンと出会う前、ホームズがまだ学生の頃の事件。

学校で知り合った数少ない友人のヴィクタ・トリヴァに招待された実家で、彼の父の過去を知るという話でした。

父のトリヴァ老人は若いときに犯した横領の罪により、グロリア・スコット号という囚人船でオーストラリアに送られる途中で、反乱を起こす仲間に誘われたのでした。船で犯罪に誘われるというのが共通していますね。

 

ちなみに、グロリア・スコット号というのは、三檣帆船だったと書かれています。三檣帆船というのはマストが3本ある帆船で、改めてステンドガラスの船を見てみるとマストが3本のように見えます。吉野の贈り物の彫刻は3本マストかどうかわかりにくいです。

 

「グロリア・スコット号」事件でもう一つ、今回の話と共通しているのが、そのヴィクター老人に船中で犯罪を持ちかけた人物、ジャック・プレンダガストが起こした犯罪とその顛末。

彼はよからぬ風習脱しがたく、ついにいと巧妙なる詐欺手段によりて、ロンドン市中の大商店より、巨額の金銭を瞞着したるなり。
「ははあ、君はおれのことを知ってるな?」彼は誇らかにいえり。
「ようく知っているとも」
「じゃあの事件には一つ不思議なところのあるのに気がついたろうな?」
「さあ、それは何だろう?」
「おれは二十五万ポンドばかりも手に入れたんだっけな?」
「そういう評判だった」
「しかも一銭だって出てはこなかったね?」
「出なかった」
「それじゃその金はどうなったんだと思う?」
「さあ、——わからないな」(「グロリア・スコット号」(新潮文庫)より)

 

今回の黒幕の名前は(あとで考察しますが)ジャック・ブレンダガストではなく別の人物を指し示していると思いますが、詐欺事件と二十五万ポンド、そしてお金の行方がわからないというのは、金額こそちょっと違いますが、今回の事件とそっくりではないでしょうか。

そしてブレンダーガストは、またもや古田和人に通じる名前でした。

 

実は「オレンジの種五つ」でも、船は重要なキーワードとなっています。「オレンジの種五つ」という事件は、アメリカの秘密結社K・K・Kにまつわる事件なのですが、犯人が乗っていたのが「帆船」。ホームズがこのように言っていました。

すくなくとも、脅迫者の乗っている船が帆船だという推定が下される。警告というか合図というか、彼らは、いつも使命をおびて出発するまえに、手紙を出しているものと思われる。(「オレンジの種五つ」(新潮文庫)より)

 

こうした原作との関連などもありつつ、事件の究明(暗号解読)にも重要な伏線になっていて、こんなところもよくできたドラマだと感心しています。

 

(追記)

船が関係する事件として「ブラックピーター」があると上で書いているのですが、青い犬さん(@shoko_aoiinu)が次のような指摘をされており、こちらもかなり関連していると言うことに気がつきました。

 

「ブラックピーター」事件というのは、ピーター・ケアリーという漁船の船長が銛で刺され死んでいたという事件。

まず、被害者がマグロ漁船に乗っていた吉野と漁師だったケアリー船長という、ともに漁師だったという共通点があります。

「ここに日付を控えておきましたが、これで死んだピーター・ケアリー船長の経歴はわかります。彼は一八四五年の生まれですから、五十歳ですね。もっとも果敢でもあり成功した海豹及び鯨の漁獲者でした。一八八三年にはスコットランドの海港ダンディーのシー・ユニコーン号という海豹蒸気船の船長をしていました。(「黒ピーター」(新潮文庫)より)

 

次に殺され方ですが、吉野は獅子雄が指摘したように格闘技経験者に殺されていますが、ピーター・ケアリーも銛でひとつき、「壁にくぎづけにされ」て殺されていて、ホームズ自身も豚で実験したものの相当な手練れでないと銛で壁にくぎづけにはできないと言っています。

ホプキンズ君はもりを突き刺してみたことがありますか? ない? それはいけない。こういう細かい点に十分注意しなきゃだめですよ。ワトスン君もよく知っているけれど、僕はこの実験にひと朝をつぶしているのです。あれはなかなかむずかしい。相当の熟練と腕力を要する仕事だ。(「黒ピーター」(新潮文庫)より)

 

そして事件の背景に、会社が欠損を出し、その社長にあたる人物が死亡するという点も類似しています。板東社長は詐欺被害を出した末の自殺でしたが、「ブラックピーター」でも、銀行業を営んでいたネリガン氏が欠損を出した末に失踪・死亡しています。

あなたはドウソン・エンド・ネリガン商会の名を聞いたことがおありですか?」
 顔つきで、ホプキンズの知らないのはわかった。だがホームズは強く興味を惹かれたらしい。
「西部の銀行業者のことじゃないですか? あれなら百万ポンドの欠損を出して、コーンウォール州の家庭の半数を零落させたあげくに、ネリガンは失踪してしまったはずだ」

 

そして事件解決の直接の手がかりとはなりませんでしたが、犯行現場である板東邸にタバコ(ハイライト)の箱が落ちていたように、ブラックピーター事件でも犯行現場に煙草入れが残されていました。

ところで君は、あの犯罪の現場で発見された煙草入れをどう思います? 手掛りにはなりませんかね?」
 ホプキンズは意外な面持で、
「あれは被害者のものでした。内がわに頭文字が入っています。しかも海豹皮ですが、あの男はもとは海豹船の乗組員ですからね」

なかには強い海員用の刻み煙草が半オンスばかりはいっていました。(「黒ピーター」(新潮文庫)より)

ということで、ブラックピーター事件とも非常に類似性が高いと言えるかと思います。

 

ブラックピーター事件では、無実の人間が犯行現場に再訪して疑われるというできごとがありますが、これも古田が犯行現場付近で目撃されているというのと一致していると言えるかと思います。ただ、私自身いまいち理解できていないのは、古田が事件現場を再訪していたというのは市川の偽情報ということになっていたと思うのですが、一方でハイライトをお供えしていたのは古田と言うことであれば、古田は実際に事件現場には通っていたと言うことになるかと思います。犯行の跡ではなかったと言うことなのでしょうか。ドラマを見ただけではいまいちわかりませんでした。

 

守谷グループ

さて、先週の予告編で、地面師詐欺事件の相関を書いてあった警察のホワイトボードに「守谷」とあって、Twitterでは、あの教授ではないかとの声も。

 

ホームズものであれば、いつかは必ず登場するであろう宿敵がモリアーティ教授。

モリアーティと守谷、モリアーティ→モリア→モリヤ、ということで似ていますね。

まだ第三話なので、登場するにはちょっと早すぎると思っていました。

 

しかし、今回の守谷の役回りを見るに、おそらく守谷がモリアーティに相当するように思います。

 

原作のモリアーティについて、ホームズはワトソンとの会話でこんな風に言っています。

「君はモリアティ教授の名をきいたことはあるまいね?」

「ないねえ」

「ここに悪の天才、世の驚異がある。彼はロンドン中に幅をきかせておりながら、しかもその名は誰にも知られていない。そこが犯罪史上最高峰に位するゆえんなのだ。

(中略)

君も知ってのとおり、ロンドンの高級犯罪者の内面事情を、僕ほどよく心得ているものはない。数年まえから僕は、これら犯罪者の背後にある力の働いているのに気がついていた。いつも法の運営をさまたげ、悪人保護の手をさしのべる強固なる組織的な力だ。偽造、強盗、殺人など各種の事件で、またしても僕はこの力の存在を感知させられ、また僕自身関係はしなかったが、けっきょく迷宮入りとなった多くの事件に、その力の働いているのを知った。(「最後の事件」(新潮文庫)より)

 

そして守谷はこのように言われています。 

地面師詐欺は最も高級な詐欺と言われているの。頭のいいプロディユーサーが、なりすまし役や偽造犯、弁護士役をキャスティングし、大芝居をうつ。成功すれば何十億。失敗しても舞台の上にはプロデューサーはいない。幽霊のように消えてしまう。幽霊はもう簡単には捕まえられないの。

 

 

犯罪の背後にいて捕まらない存在。そんなところが共通しています。守谷は幽霊ですが、モリアーティ教授はクモのような存在とホームズは言っています。

彼は犯罪者中のナポレオンだ。大ロンドンの未解決事件のほとんど全部と、悪業の半分の支配者だ。そのうえ天才で学者で理論的思索家なのだ。第一級のすぐれた頭脳をもち、巣の中央にいるクモのようにじっとしているが、その網には放射状の線が無数にあって、その一本一本の振動が手にとるようにわかる。自分ではほとんど何もしない。計画立案をするだけだ。だが配下が無数にあって、整然と組織化されている。何か悪事をはたらくとき、たとえばある書類をぬすむとき、ある家を襲うとき、あるいはある人物を眠らせるとき、ひとことそれを教授にいえば、ことはたちどころにお膳だてされ、実行にうつされる。配下のつかまる事もあろう。そのときは保釈のため、また弁護のため金がでる。しかし配下を動かしている中心の勢力は、けっして捕まらない。疑惑をうけることすらない。これが僕のつきとめた組織だ。(「最後の事件」(新潮文庫)より)

 

その他、守谷に関しては、「吉野はトカゲの尻尾だったのよ。」とか「守谷は海外に潜伏したまま。」とも言われていて、教授のポジションに近いことがわかります。

さらに、手下に、

守谷は人間とは何かを知っている。

私は守谷のためだったら何だってできる。

とまで言わしめるほど人を引きつける力を持っているようです。どんな人物なのか、今後獅子雄がどうやって立ち向かっていくのか楽しみでしかたがありません。

この段階で登場するというのは、今後この森やグループが中心にストーリーが回っていくのか、あるいはいろいろなところでチラ見せしていくのか、どっちなんでしょう。

ちなみに、ホームズの原作では、「最後の事件」まで、モリアーティの名前は一度も登場しません。(その後発表された『恐怖の谷」は「最後の事件」の前に起こった事件で、こちらに登場しています。にもかかわらず、ワトソンが「最後の事件」で、教授のことを知らない、といっているのがシャーロッキアンを悩ませる矛盾となっています。)

 

獅子雄が考えるときのポーズ

前回もあったと思いますが、今回、若宮君が細川保奈美のところから戻った後、プレゼントの箱の写真を見た後、折った棒を眺めながら考えるシーン。両手の指先を合わせてお祈りのようなポーズをして考えに集中しています。

原作のホームズもこのようなポーズで集中して考えていたんです。

「花婿失踪事件」でこんなシーンがあります。

彼女が帰っていってからもしばらくは、ホームズは両脚を投げだし、両手の指をつき合せて、じっと天井の一角をにらみつけていたが、やがて脂のしみた陶製の古いパイプをとりあげ、その古いなじみの相談相手に火をうつして、ふかぶかと椅子にかけなおし、濃い紫 の 煙をもくもくと渦まかせながら、さもものうくてたまらぬという顔つきをしていった。(「花婿失踪事件」(新潮文庫)より)

 

このポーズ、歴代の有名ホームズもやってましたね。

 

ホームズとたばこ

冒頭のシーンで空き家の庭にハイライトの箱が転がっているシーンがあります。

最後に、自殺した社長が好きだったと言うことで、古田が線香代わりに供えていたと言っています。

このタバコの箱に獅子雄が注目していましたが、実はホームズはたばこに関してはエキスパートで、論文まで出しているほど。自身もヘビースモーカーだっただけで無く、実際の事件解決にもその知識を大いに役立てていました。

「四つの署名」でこのように言っています。

あの男はいま、僕のちょっとした著作をフランス語に訳しているがね」
「君の著作だって?」
「うん、まだ知らなかったのかい?」ホームズは笑って、「じつは僕の畑のものを若干いたずらしてみたんだがね。たとえばこの『各種煙草の灰の鑑別について』なんかその一つだよ。このなかには百四十種の葉巻と紙巻と刻みとの外観を列記して、その灰の区別がカラー図入りで説明してある。こいつは犯人捜査中にしばしばぶつかる問題だし、重大な手掛りになることも時々はあるからね。たとえば、ある殺人事件で犯人がインドのルンカ煙草をのむ男だと確認できたとすれば、それだけ捜査の範囲がせばめられたことは明らかだからね。慣れたものから見れば、トリチノポリ煙草の黒っぽい灰と、バーズ・アイ印の白くてふわふわした灰とを判別するのは、キャベツとポテトとの区別よりも容易なことなんだ」

 

ホームズが思考するときにタバコを次々に吸っているシーンがたくさん登場するのですが、獅子雄は今のところタバコを吸う様子はありません。このあたりはホームズとは違ってるのかもしれません。

ホームズにはタバコ以外にも、コカインという悪癖がありました。まさか獅子雄が麻薬に手を出すことは無いと思いますが、こちらはもし麻薬絡みの話が出てきたら解説してみたいと思います。

 

今回のテーマカラーと暗号

オープニングで、獅子雄がタイトルのシャーロックをペンで書くのですが、初回は赤羽の赤、第二話は青木藍子の青、そして注目の今回は黄色でした。その他にも随所で黄色が登場しています。

毎回登場人物の名前の一部を切り取っていますが、今回の登場人物で「黄」がつく人はいませんでした。

しかし、Twitter上で、ご指摘いただきなるほどと。

さらに、IERO=イエロー、もできました。こういうのをアナグラムといいますが、暗号の一種ですね。

暗号と言えば、ダイイングメッセージを作っていたのは枝ということで、こちらも人名に含まれていて、芸の細かさを感じます。

予告編を見たとき、一番左の枝が手足がついているように見えて、暗号であろうことも含め「踊る人形」にミスリードされてしまいました。

今回の暗号というかダイイングメッセージについては、ある意味非常にオーソドックスなものでしたが、獅子雄のように船に乗っていたところですぐに気がつかなければ探偵失格ですね。

 

あのシャーロッキアンがちらっと

シャーロッキアン達がひときわ盛り上がったのが、「あかね信託銀行」。

クライマックスとなる、土地の売買が行われたオフィスがあったのがこの「あかね信託銀行」でした。

シャーロッキアンの間で「あかね」といえば、東山あかねさん。日本で最も有名なシャーロッキアンのお一人。

夫の小林司さんとともに、日本シャーロック・ホームズ・クラブの主宰者でもあり、シャーロック・ホームズの関連書籍も多数執筆されています。

私がホームズにのめり込むきっかけになった本も東山さんの本でした。(詳しくはこちら。)ホームズ・クラブに入ってからも、大会の実行委員に誘われたり発表をお願いされたりと、いろいろとお世話いただいています。

 

次回への期待

さて、次回は、「チャンプの失踪」となります。

誉獅子雄(ディーン・フジオカ)は、若宮潤一(岩田剛典)とボクシングの試合を観戦。ボクシングのこととなると熱くなる獅子雄が飛ばすキツいやじにへきえきする若宮は帰ろうとするが、獅子雄に無理やり引き止められウンザリ顔。
この日のメインイベントは、二階級制覇の世界チャンピオンである梶山裕太(矢野聖人)の初防衛をかけた注目の戦い。観客のボルテージも最高潮となる中、その時を迎えた。しかし、リングアナウンサーが派手にコールするも、梶山は一切姿を現さない。異様な状況に観客がどよめき始めると、梶山の急病による試合中止のアナウンスが。騒然とする観客席を後に、獅子雄は若宮の制止も聞かず梶山の選手控室へと入って行ってしまう。すぐに獅子雄は、梶山の急病はうそと見抜き、ボクシングジム会長の石橋卓也(金子ノブアキ)に梶山を出せと迫る。
その時、江藤礼二(佐々木蔵之介)が現れ、梶山の行方を捜していると言う。1時間ほど前に、近くの坂で、ある男性の遺体が発見され、付近で梶山が目撃されていたのだ。世界チャンピオンから一転して殺人事件の重要参考人となった梶山は一体どこへ消えたのか?そんな中、獅子雄は、梶山の控え室に置かれたプレゼントの山の中に、女性物の傘を見つけ目を輝かせる…。(公式より)

 

失踪と言えば、ホームズ原作で言うと「スリー・クォーターの失踪」というのがあります。この中に出てくる「語られざる事件」は、ホームズの備忘録にあった「アーサー・H・ストーントンというのは隆々たる若手の偽造者だし、ヘンリー・ストーントンは私が一役買って絞首台へのぼった男だし、」という二件。

予告編からはあまりひっかかるキーワードはありませんでした。

 

開始前の与国に出ていた5つの「語られざる事件」ではないのではないかと予測した前回の失敗を踏まえると、今回は残る一つ「ジェイムズ・フィリモアの失踪事件」に失踪というキーワードが含まれているので、素直にこちらでよいかと思います。

さらに、予告編の端々で傘が登場しているので、ほぼ決定でよさそう。

なぜなら、フィリモア氏の事件というのは、

これら未完成の事件の中には、自宅へ雨傘を取りにはいったきり、この世から姿を消してしまったジェームズ・フィリモア氏の話もある。(「ソア橋」(新潮文庫)より)

という事件で、雨傘がキーワードになっている事件なのです。

バターとパセリ、くらい印象的な話なため、初回でも紹介したジューン・トムスンさんがパスティーシュの題材にとりあげています。それも彼女のパスティーシュ集の最初の作品として。(感想はこちらで書いています。)

 

また、ドイルの息子、エイドリアンがディクスン・カーと組んで書いたパスティース集でも取り上げられています。

 

BBC「シャーロック」シーズン1エピソード1でも、ちらっと登場していたので、そのときにこちらにまとめたことがあります。

 

次週の「シャーロック」、登場人物はチャンピオンの梶山裕太、石橋卓也しか判明していませんが、ジェームズ・フィリモアとはあまりひっかかるものがありません。

「ソア橋」に登場するのは、ジェームズ・フィリモア氏、イザドラ・ペルサーノ、ニール・ギブスン、グレース・ダンバー嬢、給仕のビリー、マーロウ・ベーツ氏、エブラハム・リンカーン、マリア・ピントオ、カヴェントリー巡査部長、弁護士ジョイス・カミングズ氏。

あまりピンとくるものはありません。一週間かけて考えてみたいと思います。

テーマカラーもわかりませんが、予告編の中では赤がおおかったような気がしますので、もう一度「赤」がくるのかな。赤ということは梶山→梶→火事とか?

(公式をよく読んだら、赤と思っていた傘はオレンジだそうです。オレンジと言えば、上でもさんざん書いた「オレンジの種五つ」が思いつきます。判明している二人の名前ともオレンジ要素が見えない・・・。上とひっかければ、火事=オレンジ、とか?)

他に予告編で、現金で買ったやつを探せ、というのがありましたが、こちらもまだあまりピンときませんね。

そういえば、「ソア橋」というのは石でできた橋なのですが、石橋卓也と関係するのでしょうか。

 

Tomo’s Comment 

第三話についても、シャーロッキアンネタをまとめてみました。

今回は放映翌日が祝日ということもあり、急遽まとめてみました。急いでまとめたので見落としがあるかもしれませんので、随時追記していきます。

原作ネタで、他にも気づいたよ、っていう方は、@tommasteroflife  あてにつぶやいていただくか、#月9でシャーロック でつぶやいていただけたら、拾わせていただきたく思います。

これまでに続きツイートを引用させていただいた皆様、ありがとうございます。また次も盛り上がりましょう。 

 

まとめはこちら

新月9ドラマ「シャーロック」第一話をシャーロッキアン的に見てみる

アイリーン登場?新月9ドラマ「シャーロック」第二話もシャーロッキアン的に見てみる

キーワードは失踪でなく橋?月9「シャーロック」第四話をシャーロッキアン的に見てみる

 

【#月9でシャーロック】「マーゲートの婦人事件」がモチーフ。月9「シャーロック」第五話をシャーロッキアン的に見てみる

 

 

当ブログではホームズについては次のようなカテゴリーであれこれ書いています

「ホームズゆかりの地」案内

ホームズ研究書

ホームズパスティーシュ

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