先日、尊敬・敬愛するシャーロッキアンの大先輩、Uさん、ことひろ坊さんのブログを読んでいたところ、こんな記事を見つけました。
(なんでこんな古い記事を見つけたかというと、時間があるとこちらのブログの昔の記事を読んでいるから。著書も素晴らしいのですが、このブログにもたくさんのお宝が眠っています。)
内容は、シャーロッキアン達の蔵書票を集めて紹介している本、とのこと。
蔵書票とは?
まず、蔵書票というのがいまいちイメージがつかめていませんでした。概念としては自分の蔵書であることを証明するための紙、ということは分かるのですが、かたや蔵書印というものもあり、実は自分の蔵書印を作りたいなどと思っていた私にとって、蔵書票というのは新たに現れた課題となってしまいました。
Wikiによれば、「蔵書票(ぞうしょひょう)ないし書票(しょひょう)は、本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を明らかにするための小紙片。より国際的にはエクスリブリス(ex libris、「だれそれの蔵書から」という意味のラテン語)と呼ばれる。英語ではbookplate。」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%94%B5%E6%9B%B8%E7%A5%A8)とのこと。
一方の蔵書印は、「蔵書印(ぞうしょいん)とは、所有者や所蔵者が本や書画に捺して所有・所蔵を宣言するための印、およびその印影のこと。本の最初か最後のページに捺されることがある。」ということで、中国で発祥したもののようです。
ざっくり言うと、東洋では蔵書印が発展し、西洋では蔵書票が発展してきたと言うことでよいかと思います。
蔵書印については、作りたいと思ったぐらいなので、いろいろと調べてみたのですが、印象としては文字が中心であるということ。イラストがあってもあくまで主役は文字という認識でした。
シャーロッキアン達の蔵書票
蔵書票も似たようなもの漠然と思っていましたが、今回この本を読んで一番びっくりしたのが、結構きっちりと絵が描かれているということ。文字はEX LIBRISと自分の名前ぐらいというのが多いのです。
まず思ったのは、蔵書票、凝ったデザインもできて、絵の芸術性も追求できるし、いいなあ、というもの。
しかし、一方で、一生ものの蔵書票を作ろうと思うと絵をどうするか、デザインをどうするかなどかなりハードルも高そうに感じました。
パソコンでデザインしてプリントアウトして貼っていく、ということでもいいのかもしれませんが、特にこんな作り込まれたシャーロッキアン達の蔵書票を見てしまうと、せっかくならこの人達に匹敵するものを作ってみたいなどとと思ってしまいます。
蔵書票を作成してくれる処もあるみたいなので、ネットで見て回ったのですが、消しゴム版画のものから、手作りのものまで、この本に紹介されるような仰々しいものばかりでもないことも分かりました。
とはいえ、本格的なものを銅版画などで作ってくれるサービスもあるようですが、さすがにお高いので我が家のささやかとは言えそれなりの冊数のホームズ本すべてに貼るにははばかられるお値段でした。下手したら本の値段より蔵書票の方が高くなるかも。
それから知ったのは、この蔵書票をコレクションするという世界があると言うこと。日本にも愛好家の回があるようなのですが、かなり歴史も古くて、会員数も我がホームズクラブよりも多いみたい。
Tomo’s Comment Follow @tommasteroflife
ということで、また新しい世界が開けてしまった気がしてなりません。
「Sherlockian BOOKPLATES」という本自体は、シャーロッキアンが作った蔵書票のデザインを眺めるだけでも楽しい本ですし、よく見ると文字を主体とした蔵書票もいくつか入っています。
蔵書印がいいのか、蔵書票がいいのか悩んでしまいますね。まあ、そもそも、蔵書印を押したり蔵書票を貼り付けたりするということ自体、基本的にはその本を一生自分のものにする覚悟を決める訳ですし、躊躇する気持ちもなくはありません。
まだしばらくは、ああでもない、こうでもないと、いつか作る蔵書票(または蔵書印)のデザインなどを妄想して楽しんでいこうと思います。
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