昨日と今日とでHIV感染予防に関するアプローチをカバーしました。
まず最初の授業で、予防のための方法として、すでに実施されているもの、現在Trial中のものなど総合的に紹介され、その後、主要なものが紹介されていきます。
個別編の最初はワクチン。ワクチン開発については研究が進んでいるようですが、まだ実用にはいたらず、もう数年はかかりそうな様子でした。次がMicrobicide。コンドームと違って女性が選べる方法ということで研究が進んでいます。現在行われているトライアルが成功すれば近く実用化されるだろうとの見通し。そして昨日の最後の授業がCircumcision。こちらは最近予防効果が認められたものです。ちょっと気になったのはこれによってCondom Useが減るなどの心配がないかということでした。
そして今日の午前のふたコマは、HIVは貧困と大きく関わっていると言うことで、マイクロクレジットによる女性の収入向上を通じたHIV予防というもの。考え方の筋道は分からなくはないのですが、3年という短いプロジェクト期間では、HIVのIncidentの低下にはつながらなかったとのこと。プロジェクトの直接の目標とさらに先の目標の整理がいまいちついてないような印象を受けましたが、Incidenceの低下にいたるまでは他に様々な要因もあるし、サンプル数もたくさん必要だろうし、難しさは良く理解できます。
今日の2コマ目はメディアキャンペーン。こちらは費用対効果があるという説明でしたが、それは検査数の上昇や態度の変化などによって測られたそうです。こちらもIncidenceまでたどるのはかなり難しいことですが、行動変容は予防の重要な要素なので、その面で効果が得られるというのは大きいと思います。特にStigmaに関してはeffectがありそうな気がしました。
面白かったのは国や対象にあわせてメッセージを変えていくこと。当たり前ですが、その国のコンテキストにあったものが求められます。今日もいろいろな国のHIVキャンペーンのTVスポットを見せてもらいましたが、国によって違うことが一目瞭然。生徒に感想を求めていましたが、こちらも出身によって若干違うのも面白かったですね。
今週は全体的によく構成された授業で良かったと思います。
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