【シャーロック】「推理の科学」とは?シャーロックはサイトを立ち上げ、ホームズは論文を多数執筆。

Science of Deduction

 

バーツ(聖バーソロミュー病院)のラボでシャーロックと出会ったジョンは、部屋に帰ると先ほどシャーロックに貸したスマホからシャーロックが何を送ったのかを確認してみました。

シャーロックが送ったのは「証拠は緑の梯子だ」、原文では「if brother has green ladder, arrest brother SH」というテキストでした。

これを見たジョンはさっそくパソコンで彼のことを調べてみることにします。

検索窓に「Sherlock Holme」とうってみました。

ドラマではこの検索結果が示されることはありませんが、おそらくジョンが見たのはこのページだったと思われます。

サイトの名前は「The Sicence of Deduction」。このサイトに「緑の梯子(解決済み)」というページがあります。興味がある方は、このサイトを読むと緑の梯子事件がどんな事件だったか分かると思います。

 

ホームズの「推理の科学」

シャーロックのサイトのタイトルは「推理の科学」となっています。科学的に推理をするという姿勢は、現代シャーロックも原作のホームズも変わっていません。

現代のシャーロックはウェブサイトをひらいていましたが、ホームズはどうしていたのでしょうか。

まず推理の科学という言葉ですが、「緋色の研究」の第2章と「四つの署名」の第1章のタイトルが「推理の科学(Science of Deduction)」となっています。(延原謙訳では「推理学」となっています。)

どちらの章もホームズの推理が科学的なアプローチで行われていることを事例を出してワトソン博士に説明しています。

そのきっかけですが、ホームズはワトソン博士が読んだ雑誌にこんな記事を投稿していたようです。

テーブルの上にあった雑誌を手にとって、黙々としてトーストをかじっているホームズを横目に見ながら、それで時間をつぶそうと思った。 表題に鉛筆でしるしをつけた記事があったので、自然私の眼はその活字を追っていた。 それは「生命の書」といささか覇気のつよい題をつけて、自己のまえに展開してくるものを、精確かつ組織的に検討することによって、観察力に富む人間がいかに多くのことを学びうるものであるかを説いたものであった。(「緋色の研究」)

こうして世の中に向けて持論を発表しているところはシャーロックにもホームズにも共通するところのようです。

 

ホームズの著書

ホームズ自身は事件簿を2編書いているほかに、さまざまな論文を書いていることも知られています。例えば、葉巻の灰について。

葉巻の灰については、専門的に研究したこともあるし、じっさい僕はそれについて論文まで書いたくらいだ。(「緋色の研究」)

その内容はこんなもののようです。

たとえばこの『各種煙草の灰の鑑別について』なんかその一つだよ。このなかには百四十種の葉巻と紙巻と刻みとの外観を列記して、その灰の区別がカラー図入りで説明してある。(「四つの署名」)

 のちにこの知識を活かして犯人像にせまった事件もありました。(「ボスコム谷の惨劇」)

 ちなみにシャーロックも上の「推理の科学」のサイトで、「Analysis of Tobacco Ash」という項目をアップしていますが、削除済みとなっているため内容は確認できません。

ホームズですが、ざっと確認したところでは次のような論文を書いている(または書く予定の)ようです。

  • 葉巻の灰 (論文)
  • 各種煙草の灰の鑑別について(著書・フランス語に訳される予定)
  • タイプライターと犯罪の関係について(執筆予定)
  • 耳の特徴について(「人類学会雑誌」に論文2本掲載)
  • 書類の年代の鑑定について
  • 百六十種の暗号記法の分析
  • ラッススの多声聖歌曲(執筆中)
  • 仮病について(執筆予定)
  • 探偵の仕事における犬の用途について(執筆予定)
  • 実用養蜂便覧

 

探偵として必要な知識を論文としてまとめるというのがホームズのスタイルのようです。(中には探偵学とは関係のないものもありますが・・・)このことからも彼の推理が科学に基づいていることがよく分かるのです。

 

そんなホームズの探偵学に関する決定版とも言える本はないのでしょうか。

「それじゃなぜ自分で書かないんだ?」私はむっとしていってやった。「書くよ。かならず書く。いまはご承知の忙しさだが、晩年にでもなったら、探偵学全般を一巻にまとめることに生涯をささげるよ。

残念ながら将来の予定として書かれているため、完成したのかどうかは分かりません。しかしホームズのことですから、おそらく探偵を引退して養蜂に勤しみながら探偵学の本を完成させたことでしょう。

 

Tomo’s Comment 

19世紀にホームズが探偵業を、科学的アプローチでやっていたことは当時としてはかなり先進的な試みだったともいます。しかも、これらのアプローチを駆使して実際に事件を解決もしているのですから、説得力もあります。

現代のシャーロックも、すでに科学捜査全盛ではありますが、ホームズ同様科学的なアプローチや科学の知識を使って事件に取り組んでいることが分かります。

こうした共通点を探すのもBBCシャーロックの楽しみですし、制作陣もシャーロックを通じてホームズの原典への興味を持つことを期待しているとのことです。

 

9編あるシャーロックシリーズのまだ最初の話でしかも序盤ですが、引き続き考察を続けていく予定です。

 

*本ページの引用は新潮版延原謙訳を使っています。

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