ベトナム北部の山岳地帯ではハノイとは違った風景、違った習俗、そして違った食文化を持つ人々がいます。
今回はハノイから車で2時間ほど離れたホアビン省に行く機会がありましたので、そこで体験した料理について紹介したいと思います。
ムオン族が多いホアビン省
ベトナムは最も多いキン族が多く85%以上なのですが、それ以外に少数民族の方々も多く暮らしている多民族国家です。
残りの約15%のうち、2%以上を占めている民族はなく、50以上の少数民族がいます。
今回訪問したホアビン省はそんな少数民族の中でもムオン族の方々が多く、6割以上がムオンの人々です。
Wikiによると、
ムオン族(ムオンぞく、ベトナム語: Người Mường / 𠊛𡙧)はベトナムに住む少数民族である。人口は100万人ほど、ベトナムの少数民族の中で3番目に多い。ベトナム北部の山岳地帯、特にホアビン省とタンホア省に多く住んでいる。
とのこと。3番目と行っても、全人口中では1.5%ほどだそうです。
ホアビン省はハノイのすぐ西側に位置しています。
ホアビン省にはかつて一度だけ訪問したことがあります。その時はベトナムでも大きな水力発電所とダムを見学したことを覚えています。
また、沢木耕太郎さんの本でも一瞬だけ登場していました。
【読旅】沢木耕太郎さんの深夜特急から20年後のバス旅行の結末は?「一号線を北上せよ ヴェトナム街道編」 | Master of Life Blog Remaster
ホアビンで食べた料理
とある小さな食堂でご飯を食べることになりました。
ご覧の通り、テーブルが非常に低く、床に座って食べるのがムオン族のスタイルなのだそうです。
まず登場したのが鶏の唐揚げ。レモングラスなどのハーブが一緒に揚げられています。
かなりパリパリに揚げられていてスナック感覚な一品でした。ハーブがいいアクセントになっています。
タケノコを煮てあるもの。
塩っぱさがちょうどいい感じです。食感はかなり柔らかめ。もう少しシャキシャキでもいいかと思いました。もしかしたら塩蔵してあるタケノコなのかもしれません。
近くの綺麗な川でとれた小魚を唐揚げにしたものです。
こちらもハーブと一緒に揚げられていました。ハーブはかなりパリパリ。唐辛子を漬けたニョクマムにつけていただきます。
このライスペーパーでいろいろなものを巻いて食べます。
ライスペーパーというと、日本で売っているものは水でしめらせて柔らかくして、というものが多いのですが、このライスペーパーはまさに紙のような柔らかさなので、具をのせてすぐに巻くことができます。
こちらの人に教えてもらったのはこちらの水牛の肉を巻いて食べる食べ方。
肉は茹でてあるようでした。
水牛はベトナム北西部ではよく見かけました。主に耕作に使うものだと思いますが、こうして食用にもなるのですね。
このように巻いて食べます。
こちらは酢豚っぽい味付けの豚肉でした。
こちらは定番の空心菜の炒め物。ニンニクも効いてます。
豚バラ肉を良く焼いたものが出てきました。パクチーもたっぷり。これはライスペーパーで巻いたりご飯と一緒に食べたりします。
最後のシメで葉物野菜のスープが出ました。
こちらはみなさんご飯にかけていただくようです。
日本人もお茶漬けが好きなのとも共通するのがこの汁かけご飯。カインチュアという酸っぱいスープをかけて食べるのは知っていたのですが、こういうシンプルなスープもかけて食べるんですね。
写真はないのですが、ペットボトルに入れられたお酒をいただきました。二種類あって、一つは朝鮮人参のようなものをつけ込んだお酒、もう一つはトウモロコシから作られたお酒でした。
これを小さなグラスで乾杯にあわせて一気に飲んでいくのですが、トウモロコシのお酒は少し甘い顔りがして飲み心地もよいもので気に入りました。
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こちらの食堂の裏手にはこんなのどかな風景が広がっています。
のんびりしたところで美味しいご飯を食べるというのがなんとも贅沢。
ベトナムと言っても南北にも長いですし山岳地帯、少数民族の方が多い地域と多様性があります。
食べるものを通じて、こうした地域性の違いを知るのも楽しみの一つだと思います。
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