2019年のゴールデンウィークに行った上海旅行の続きです。
前の記事はこちら。
杭州料理への思い入れ
杭州に来て食べたかったものはいくつかあるのですが、やはり外せないのは東坡肉=トンポーロー。
東坡肉を初めて知ったのはかなり初期の「美味しんぼ」で、横浜中華街の実力者、周大人と出会ったときのエピソード。東坡肉はただの豚角煮とは違うとか、皮がないといけないとか、下処理でカミソリで毛をそって剃り残しを火で焼ききったりとか、未だにたくさんのシーンが印象に残っているエピソードでした。
その後アフリカのガーナに住んでいたとき、住んでいたところから徒歩1分のところに、「杭州飯店」というあまり英語を話さない中国人のおばさんがやっている食堂があって、味も良いので足繁く通っていました。中国の田舎の食堂という風情で、店の中に木が生えていたり(幹が通るように屋根に穴が開いている)、ビールは勝手に冷蔵庫から出してきて本数数えて後で生産とか、気楽な感じ。
杭州という名前なのであれば、杭州ならではの美味しいものって何だろうと調べたら東坡肉が名物だということを知りました。
蘇東坡が流された先で考案した料理と言うことも何かで読んで知っていましたので、今回杭州に来たらかならず食べたいものナンバーワンでした。
ちなみにWikiの記載はこんな感じ。
東坡肉(トンポーロウ、ドンポーロウ、拼音: dōngpōròu)とは、豚肉を調理した中華料理である。北宋の詩人蘇軾(1036年 – 1101年)が考案したとされ、料理の名前は彼の号である「蘇東坡」に由来する。
一般的には、浙江料理の一つで杭州の名物とされる。煮込み料理である焼菜に分類される[4]。類似した料理として、紅焼蹄膀(ホンシャオテイパン、豚の肩肉の醤油煮)がある。
「湖滨28餐厅」に行くことに
そうはいっても、普通の豚角煮風のものを食べても・・・という思いもあったので、ちょっと素敵な東坡肉を食べてみようと思って調べてたどり着いたのが「湖滨28餐厅」というレストラン。
とても豚角煮とは思えないそのフォルムが印象的で、杭州に行ったら是非行きたいと思っていました。
あとで調べたらアジアのベストレストランとか世界のベスト1000でも100位くらいとかなり有名なところだったようです。
湖滨28餐厅は、西湖のほとりにあるハイアット・リージェンシーホテルの中にあります。
上にGoogle Mapを貼っていますが、レストランの場所が西湖の上になってしまっていますが、水上レストランというわけではありません。中国ではGoogle MapのGPSが少しずれているので、正確な位置が示されません。ホテルを探すときも苦労しました。(Apple純正のアプリの方は補正されているようです。)
水海沿いを歩いているとハイアット・リージェンシーはすぐに見つかると思いますが、湖側からの入り口は警備員さんが立っていて入れてもらうのに少々説明が必要でした。
それと、このちょっと南のあたりで夕方7時に花火が上がるので人がかなりいて移動するのも一苦労。その時間帯を避けて予約を入れるか、あらかじめ北側にいるのが良いかと思います。
予約については、中国語ができないので、ダイナースクラブの予約サービスでお願いしていたのですが、到着時に受付の方に確認したのですが、どうも予約が通っていなかった様子。中国の連休中だったので心配して予約しておいたのですが、行ってみたら席は空いていたので、問題なく案内してもらえました。
店内の様子
中華レストランではありますが、内装は西洋風の作りに中国風の装飾となっています。
まず出てきたのが突き出し的な一皿。
辛い味付けのピーナツとそら豆でした。
この辛いピーナツもなかなか美味しい。
そして、杭州と言えば龍井茶も有名です。西湖の反対側に龍井村と言うこと頃があり、そこで龍井茶が育てられています。
お茶だけではなく白ワインもいただきました。
こちらは前菜盛り合わせの”28 hubin road” appetiser combination。
真ん中の赤いソースが見た目的にちょっと残念なことになっていますが、どれも小さな前菜ですがそれぞれ個性て的な味で楽しめます。
こちらの料理も杭州に行ったら食べてみたかったもの。
龍井茶と海老の炒め物、杭州スタイル。英語だとwok-fried shrimps ‘longing’ tea leaves, traditional ‘hangzhou’ style。
味付けが淡くて海老の味がとてもよく分かる。お茶が聞いているためか、とても爽やかな香りで海老の生臭さは全くありません。
東坡肉が登場!
そして、本日のメインがやっと登場。
Braised ‘dongpo’ pork, chestnut pancakes, traditional ‘hangzhou’ style
braisedというのはとろ火の蒸し煮。そして伝統的杭州スタイル。見た目は伝統的ではないような気がしますが、名前もdongpo porkということで東坡肉ということですね。
かたまり肉を薄く年輪のように切って真ん中に向かうに従って少しずつずらして高くしていっているような形状。あるいは薄い肉を貼り合わせてこの形にしているのかな。作り方が謎です。
それにしても美しいし印象的。ごちそうを食べている気がします。
一緒に添えられるのがこちらのピタパンのようなもの。chestnut pancakesということなので、栗を使ったもののようです。
このパンケーキに肉と青梗菜、肉の内側に入っていた干した野菜(何かの茎っぽいのですが)を包んで食べます。
豚肉はそれなりに脂っこいので、このように野菜、パンと一緒に食べるとちょうどいい感じでした。
なぜかメインの後に出てきたのがスープ。メニューによれば前菜の後に出てくる予定だったのですが。
Boiled ‘song sao’ fish soupということで、白身魚のスープ。
有名な料理なのだそうで、南宋の工程も好んでいたスープだとか。
マイルドな味わいのスープでした。
こちらは季節の野菜炒め。wok-fried seasonal vegetable。
豆苗のたぐいでしょうか。中華の野菜炒めはシャキシャキしているのがいいですね。
そしてこちらが最後の炒飯。
中華っぽい、油がしっかり使われている感じの、それでいてぱらっとして美味しい炒飯でした。
Fried rice, smoked bamboo shoots, deep-fried garlick, soy sourceという料理名でした。タケノコの燻製というのはあまり食べたことがないものかも。
そして最後デザートはフルーツでしめとなりました。
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東坡肉を食べたくて探したレストランでしたが、その東坡肉は見た目も味も大満足。
そしてそれ以外にも杭州料理が堪能できて、よい選択だったと思います。
実は杭州ではもう一軒行きたかったレストランがあったのですが、この時期予約ができませんでした。
それは「Foodies」という映画で登場していた、「龍井草堂」というところ。ダイナースクラブから予約入れてもらおうとしましたが、やはりかなり前もってお願いしておかなければならなかった様子。
次に来る機会があれば行ってみたいと思いますが、今回来た「湖滨28餐厅」も、再訪の価値があるところなので、迷うところです。2泊か3泊以上しないといけないですね。
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