【今日の授業】プライマリーヘルスケア(ロバート・チェンバース来る)

今日はロバート・チェンバース氏が来て講義をしてくれるということで、楽しみにしていました。彼は、毎回いろいろとグッズを持ち込み、セッティングなど準備が必要と言うことで、お手伝いのボランティアの募集があったので、立候補してみました。(他に4人)

朝は通常の9時半の1時間前に集合したのですが、彼はさらに早く来ていたらしく、すでに会場入りしているとのこと。配布物や模造紙、ペンなどを担いで会場に向かいました。

初めて見るチェンバース氏は、背が高く、人なつこい印象でした。握手をした手も大きくて包容力のある感じです。(私も手が大きい方ですが、二回りくらい大きい手でした。)

彼はなんだかお茶目な感じの人で、持ってきたビデオが間違っていて頭を抱えたり、一心不乱に模造紙に図を書いたりと、親しみが持てる印象に間違いなかったようです。

そんなこんなで授業というかワークショップのような形で進められたのですが、講義の内容というのは、大まかに言えばプロフェッショナルが決めるのではなく、現地の人が決められるようにする方が、現実の問題に対応できる、ということで、それをクラスディスカッションやロールプレイといった手段を駆使して気づかせてくれたという感じでした。内容もさることながら、こうした実際に体を動かしながら議論して作業していく過程そのものの方が、興味深く学ぶことも多かったように思います。

午前中は開発における考え方や実践が、ThingsからPeopleに変わってきたということ、Ill beingからWell beingに変わっていくというのはどういうことなのか、などを議論を交え時間を超過しながら進みました。

印象に残ったことをメモしておきます。

「自分はこれまでもたくさん間違ってきた。今日も間違ったことを言うかもしれない。だから自分たちで判断してください。」

「人はできた、とか分かったと思ったときに失敗する。」

「Professionalとして貧しい人のConditionとAwarenessを知っている必要がある。」

「この20年で開発の世界でOwnership, Empowerment, Participation, Transparency, Accountabilityの重要性が言われるようになったが、概念と現実とでギャップがある。これらすべてはPowerについてであり、さらにFocusされてきている。Professionalとして気をつけてみていかなければならない。」

「Successful Careerというものは、場所で言えば地方から都会、首都へ、ヒエラルキーの末端からトップへと移っていくもの。(子供ができればよりよい教育を求めて都会に行く傾向があることも影響。)その結果何が起こるかというと、意志決定を行う人は20年前の現場の知識に基づいて判断を下しているということになる。彼らは得てしてOut of touchでOut of dateなものだ。」

午後のセッションは、Seasonalityに関してが中心となりました。

途上国は雨期と乾期があり、この季節が様々な要素に関わってきているので、Awareしなければならないということを、具体的なデータを使って、議論、グラフの作成などを通じて学びました。雨期の間の、栄養状態、労働時間、収入・負債、病気、等のデータについて、数カ国のデータを元にどのような関連性があるかお互いに説明したり、パターンを書き出してみたりといったことをしました。

この過程ででてきた話で、面白かったのは、人のAssetとしてのBody・肉体がUnderestimateされている、ということでした。

雨期というのは、子供を病院に連れて行こうと思ってもできないとすると、その要因は何か、ということをグループに分かれて、アイデアを書き出していったのですが、乾期では考えられない理由(農作業で多忙、アクセスが悪い、雨の中つれていくと悪化するのではという心配、クリニックが混んでる、クリニックに薬がない、等々)で、連れて行かないケースがあるだろうことが実感として分かりました。もし、クリニックのデータだけを信じるとすると、雨期は病気がすくないといった間違った認識を持つにいたる危険性があるということを、この過程で理解でき、その後に「Ask people!」と言われると、非常に納得できました。また、人々に聞き、人々に分析させることをあきらめてはいけないというメッセージも強く心に残りました。

この最後のメッセージを、ただ単に話を聞いただけでは、ここまで納得できなかったと思います。一日がかりでやってきたことが、ここにつながった感じがしました。

参加型開発の手法を解説するような講義だとやだなと思っていたのですが、よい意味で裏切られて感謝しています。手法はいろいろだけど、根本の考え方を知ることができた方が、今後財産になると思います。

非常に刺激的な一日でした。ツイてる。

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  • いつも、楽しみに見ていますが、
    今回は、本当にうらやましい!!!!
    また、お邪魔します。

  • ほんと、貴重な授業ですよね!!
    私もこれからこんな授業が受けられるといいなぁと思います。
    私も、大学を運良く卒業できたら(その前に無事入国・入学しなきゃいけないんですが。汗)、途上国の方がより良い暮らしを出来るよう、お手伝い出来る仕事をしたいなと思っています。
    そのときに、『上から目線』の援助にしないためにも、実際の暮らしをきちんと理解すること=awareが大切だ、ということですね。
    とても勉強になります。(このブログ読んでるだけでちょっと留学気分です!笑)また遊びに来ます。

  • ロンドンでの食事なども興味深いですが、授業内容についても
    興味深く読まさせて頂いています m(_ _)m
    (英語は辞典が大活躍です・・)

  • >yoshikiさん
    私も来ることを知らなかったのでラッキーでした。私もyoshikiさんのBlog楽しみにしていますので、またおじゃまします。
    >Satokoさん
    留学準備中なんですね。アメリカは開発関係の仕事もたくさんありますので、チャンスも大きいと思いますよ。私もDCで仕事をしたときに、開発業界のスケールが大きいのにびっくりしました。
    >No Nameさん
    コメントありがとうございます。授業内容は後で思い出すように書いてしまっているので、分かりづらいところもあるかと思います。日本語に訳すと意味やコンセプトが違いそうな言葉はそのまま英語にしてしまっています。せっかくの記録なので分かりやすく書くようにしていきたいと思っています。

  • m(_ _)m ←これでみっちょんさんかなあとは思っていたのですが、確信がもてなく。もう少し手がかりがあれば、「あなたはみっちょんさんですね」とか書けたのですが。

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