【今日の授業】疫学、政策

今日は疫学と政策の日です。

疫学は昨日に引き続き、疫学調査のそれぞれの手法についての詳細です。今日の授業は、Case Control Studyについて。

Case Control Studyは、調査時点で病気(Output)を持っている人口とそうでない人口をサンプルとして、過去の原因と思われるExposureについて調査をするというもの。


すでにOutcomeがあるCaseを選ぶことから、非常にRareな病気に対する原因の究明に使用されるそうです。また、Outcomeを生じていないControl人口を選ぶことも特徴ですが、このControlを選ぶ際に万全の注意がいるとのこと。

まず、Outcome以外の条件が同じようになるように選ぶ必要があること、Caseと同じ人口を代表する必要があること、など留意点があります。このControlを選ぶのが最も難しいところだそうです。

またCaseも、定義をきちっとして、すべてのCaseがその定義に当てはまるようにするなどの留意が必要です。

調査の結果は、Odds Ratioで計算されて、分析されることが多いそうですが、Rareな病気では、これはほぼRisk Ratioと同じになるそうです。そしてORが1より大きければCaseの原因、1より小さければ、Caseを防ぐ原因と考えられます。(95%CIを見る必要がありますが。)

ということをレクチャーで習って、演習ではBreast Feedingと下痢症による乳児の死亡の関係についての調査を題材に、Case、Controlの選び方、その問題点、ORの計算とその解釈などを行いました。

午後は、政策。先週までの早口の講師から、今日は一転して落ち着いた語り口の講師となりました。

これまでは権力とは、その分析の方法とは、ということを習ってきたのですが、今週からは、政策過程のActorそれぞれについて見ていくことになります。

今日は、StateとPublic Sectorというテーマでした。Stateとは、中央政府だけではなく、立法府、行政府、司法府、地方自治体、中央銀行などまで含んだ広い概念である。言うまでもなく、保健政策を策定、実施する上でも、最大のStakeholderであるとのことでした。

国のあり方について、大統領制と議院内閣制、地方分権と中央集権などそれぞれの特徴について説明がありました。

また保健サービスについても、国による資金提供、国によるサービス提供という切り口から、各国の現状を分析しました。

今日は、セミナーはないので、この講義だけでおしまい。正直なところ、学部時代に習ったことも重なったので、セミナーがないとちょっと物足りないように感じてしまいます。来週はセミナーもあるので、ちょっと読み物は大変そうです。

 

 

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  • ちなみに、早口の政策の講師とは、もしやMartinですか?こないだ彼と会議で同席しましたが、あのアイリッシュ訛りの早口についていくのに苦労しました。

  • kototoraさん、早口の講師はJustinでした。アメリカ人だそうで、英語自体は分かりやすいのですが、何しろカバーする内容が多かったので、急いでいたんだと思います。冒頭で反省していました。

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