シチリア・トラーパニの伝説のシェフ、ピーノ・マッジョーレさんが来日、伝統のクスクスを食べる会が開催されたので参加してきました。
シチリアでも最も印象に残る料理の一つが「カンティーナ・シチリアーナ」のクスクスでしたが、それが日本で再度食べられる機会を逃すわけには行きません。
ということで当日の模様など紹介したいと思います。
シチリアの思い出
イタリアが好きで学生時代から何度か訪問していたのですが、最初の頃は北部から中部への訪問が中心で、南部は行ってもナポリくらいまで。
ジュゼッペ・トルナトーレ監督の映画が好きになり、シチリアにも行ってみたいと思いつつやっと訪問できたのが2012年のことでした。
シチリアはトラーパニという西の方の街に滞在したのですが、その際にお世話になったのがReiさんでした。
Reiさんはシチリア・トラーパニ在住の料理研究家。ラ・ターボラ・シチリアーナを主宰してシチリアの食文化の紹介をされています。
ラ ターボラ シチリアーナ | La Tavola Sicilianaトラーパニ滞在時にはReiさんとシチリアのマンマの料理教室に参加したほか、塩田やワイナリーの見学などもアレンジしていただき充実した滞在となりました。
また、2015年秋にはReiさんの料理教室in日本に参加し久しぶりに本場のシチリア料理を楽しめました。
この滞在中にReiさんにおすすめいただき行ったのがカンティーナ・シチリアーナ(Cantina Siciliana)というレストラン。
【旅食】シチリア・トラーパニのお薦めレストラン、Cantina Sicilianaでマグロカラスミパスタを食べる | Master of Life Blog Remaster
ここでは初めて食べたマグロのカラスミのパスタにも感動したのですが、魚介のクスクスもその強烈に濃厚な魚のスープが強く印象に残りました。
伝統クスクスを食す会
そんな思い出のカンティーナ・シチリアーナのシェフ、ピーノ・マッジョーレさんが来日してクスクスを食す会が開催されるとのこと。
トラーパニの伝説シェフ “ピーノ・マッジョーレ” の伝統クスクスを食す会@2017年2月のお知らせ : La Tavola Siciliana ~美味しい&幸せなシチリアの食卓~スローフード協会の発行するOsterie d’Italiaに長年掲載をされているトラーパニのトラットリア ”カンティーナ・シチリアーナ”のオーナーシェフ、ピーノ・マッジョーレ氏。私がトラーパニに来てからのもう長年の友達でもあるピーノを引き連れて日本でイベントを開催します!
私がほぼ月一で海外出張に行っているので日程が合わないか心配だったのですが、なんとか大丈夫そう、ということで申し込んで楽しみにしていました。
今回の企画は、カンティーナ・シチリアーナとReiさんのLa Tavola Siciliana、そして葉山のシチリア料理レストラン、ピスカリアの合同企画と言うことで会場は葉山のピスカリアでの開催となりました。
ピスカリアは以前は山に行った際に立ち寄って見たのですが、満席とのことで諦めたことがある人気レストラン。今回初めて中に入ったのですが、木をふんだんに使った建物の作りがとても素敵です。
ピーノさんのご挨拶から始まった会はおいしいものが次から次へと登場する幸せな食事会となりました。
シチリアのおいしい前菜を楽しむ
まずはスパークリングワインで乾杯。
こちらももちろんシチリアのもの。
ワインリストによれば「Voria Prota Del Vento」というもの。
前菜も盛りだくさん。
まずは「マグロとカジキの生ハム」。
マグロの生ハムはシチリアで購入してとっても美味しかったのを覚えています。
美味しいオイルをかけてさらに美味しさがアップ。
次は「エビのマリネ」。
生のエビにオリーブオイルとレモンが良くあいます。これも実際に現地で食べたことがある一品でした。
「佐島産のタコのマリネ」はタコとセロリ、ジャガイモのコンビネーションが絶妙。
特にタコとジャガイモがこんなに合うって新鮮な驚きでした。どちらも好きな食材ですが一緒に食べた記憶があまりありません。
まだまだ前菜が続きます。続いては「トラーパニからマグロのカラスミのブルスケッタ」。
マグロのカラスミもトラーパニの専門店で購入してきてちょっとずつ食べたのを思い出します。
こちらはパンにたっぷり一枚のっていてかなりの豪華版だと思います。
チーズはプリモサーレと熟成ペコリーノ。
パンはトラーパニの近くの の古代小麦で作られたパンです。
ピーノさんがシチリアから持ってきてくれたそうです。やはり味がしっかりと濃いのが印象的でした。
そして前菜としては最後になる鰯とメヒカリのフリット。
白ワインによくあいます。
Bello Mioという白ワインです。
もちろんシチリアのワイン。
パスタも充実
贅沢な沢山の前菜を楽しんだ後はプリモとなります。
イタリアではパスタは前菜の次。そしてパスタの後がメインとなるセコンドで魚屋肉料理となります。日本では締めで麺類を食べたりしますがこの辺が食文化の違いで面白い所だと思います。
普通はプリモピアットと単数なのですが、今回はプリモも二皿と言うことで、プリミピアッティと複数形。
一品目が今回の目玉となるクスクス。
クスクスに魚介類がたくさんのっています。
このクスクスだけでも美味しそうなのですが、こちらのスープをかけることで魚介風味が爆発します。
現地で食べたときも感動の美味しさですが、その美味しさを再度体験できたことがただ嬉しく思えました。
旅先で食べるものに感動することはありますが、それを再度体験できるということはなかなかありません。同じ場所に行ける機会がそもそもなかったり。
これまであちこちでいろいろと食べてきましたが、カンティーナ・シチリアーナのクスクスはとても印象に残っている味の一つ。またシチリアには行きたいのですが、今回、こうした形であの味が楽しめたのは幸せです。
そして実はこちらもシチリアで知った味、マグロのカラスミのパスタ。
カサレッチェと言うショートパスタでした。シチリア生まれのパスタだそうですが、今では他の地域でも食べられているそうです。
ぐねっとカーブしているのでソースが良く絡んで美味しいです。
そのソースですが、マグロのカラスミということで、ややねっとりした味わいで塩が良くきいています。前菜のブルスケッタでも味わいましたが、こうやってパスタと一緒に食べると、その風味がより一層感じられると思いました。温かいということもあるのだと思います。
こちらもカンティーナ・シチリアーナで食べた思い出の味。シチリアから買って帰ったカラスミで何度も作るようになりました。今でも作りたいのですが、マグロのカラスミの入手が問題ですね。
メインはメカジキ
そしてついにメインにまでたどり着きました。
こんなに沢山の種類を食べられて幸せなのですが、お腹が大丈夫か心配していましたが、まだまだいけそうです。
今回のセコンドピアットはメカジキのパンテレリア風。
パンテレリアというのはトラーパニの近くにあるエーガディ諸島の一つの島。近くの高台の街エリチェからよく見えました。
パンテレリア風はケッパーとトマトの組み合わせが美味しい一品です。
この料理も、シチリアでReiさんに教えてもらった一品なのですが、教えていただいた日はカジキよりもヒメジが良さそうと言うことでヒメジを使って作り方を教えていただきました。いろいろな魚に合いそうな調理法だと思います。
デザートも二品
ここまでいただいてかなりお腹もいっぱいになってきましたが、さらにデザートが二品ということで、食べられる蚊帳や心配とおもいきや、やはり美味しいのでぺろっといってしまいました。
まずはカンノーロをいただきました。
揚げた生地の中にリコッタチーズがたっぷりと。
昔、イタリア文化会館で作り方を教えてもらいましたが、カンノーロの生地を揚げるときに筒状にするために生地を巻き付ける専用の金具がありました。そういう専門の道具ってすごく好きでいつかシチリア行ったら欲しいなあと思ったのを覚えています。
リコッタチーズなので生クリームよりも固めですがさっぱりしている感じもぱりっとした生地にあってます。
そして最後はアーモンドのパルフェ。
シチリアではアーモンドも沢山使うということを思い出しました。シチリアで美味しいと思った食材はたくさんあるのですが、アーモンドもその一つ。それまでとは違った魅力に触れて、以降好きになりました。
最後はエスプレッソで締めとなりました。
Tomo’s Comment Follow @tommasteroflife
ということで、充実したランチとなり大満足でした。
たくさんの食材を抱えてきてくれて美味しく料理してくれたピーノさん、企画してくれたReiさんとピスカリアさんに大感謝です。
改めてシチリアを再訪したいという気持ちが強くなりました。前回はトラーパニ中心だったので、次は他の地方にも行ってみたいと思っていますが、やはりトラーパニもはずせないと再認識です。次はいついけるかな。
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