
シャーロック・ホームズに登場する場所を地図上にプロットしてある地図を入手しました。
きっかけは
ホームズの地理学にはまっているものとしては、あらゆる資料を持っていたいと思い日頃からあれこれと探しているのですが、この地図は初めて見ました。
この地図を知ったのはこちらのつぶやきから。
スタンフォードで買ったのがこのロンドン地図二つ。袋も可愛い。軽い気持ちで買ったけど、この地図、なかなか充実している模様。 pic.twitter.com/uL7rpEECUn
— 北烏山 (@mb4_marimari)
ロンドン旅行中の北烏山 (@mb4_marimari)さんがあちこちのホームズ関連の場所を訪問してツイートしてくださっていて、楽しみに拝見していたのですが、ホームズも地図を購入していたスタンフォードという店でこのような素晴らしげな地図を購入されたとのこと。
そしてこちらを見てさらにテンションがあがりました。
ホテルの部屋で買ってきた地図を眺めてるんだけど、例えばこのホームズ版は、表は本格的なロンドン地図、裏に重要なロケーションのほか、メアリー・モースタンの歩いたコースとか、トビーの追跡コースとか載ってて、テンション上がる。 pic.twitter.com/U5HcAHNdIk
— 北烏山 (@mb4_marimari)
調べてみたら日本のアマゾンでも注文可能と言うことで、即ポチ。(本当はスタンフォードで買いたかった。)
注文から2週間ということで、楽しみに待っていたのですが、こんなメールがアマゾンから。
ご注文いただいた商品が、予定より早くお届けできることになりましたのでお知らせいたします。
やるじゃないとまたテンションが上がって待っていたところ、我が家に到着いたしました。
どんな地図?
さっそく開封してみました。
厚紙のケースに入っています。
そのケースの表紙がこちら。

そしてケースを開くと地図が収納されています。

解説によれば、70×100㎝のマップで、長編4作に登場する119の場所を表示、場所の解説に加えて、4作品に登場する音楽や本、新聞などについても解説が載っているとのこと。
ちなみにケースの裏はこんな感じ。

こちらによるとこの地図は1891年のロンドン中央部の地図と、1895年のロンドン周辺部も含む地図の二つが入っているとのこと。そして4つのウォークツアーも収録されているようです。
広げてみるとこのようになります。

表が1891年の地図。James Reynolds & Sonsという会社が作った地図「Reynold’s Distance Map of London with the Recent Improvement」だそうです。
そして裏はこのように。

こちらの地図は「Bacon’s New Map of the Environs of London (1895)」
裏面左上には、4つの長編に出てくる語られざる事件リスト、その横には221Bにあったであろう本(ホームズが引用したりしている本)のリスト、右上には221Bにあったであろう新聞、右真ん中はウォーキングツアーで、①メアリー・モースタンのライシアムシアターからサディアス・ショルトー邸までの道順、②ヘンリー・バスカヴィル卿の歩いた221Bからノーザンバーランドホテルへの道順、③トビーの追跡したルート、④オーロラ号追跡、の4つのルートが記されています。右下には登場する音楽関係の情報。音楽ホールの場所などが書かれています。
この地図のメインとなるのが左下から下の真ん中にかけてが場所の解説。

表のロンドン中心部の場所は数字で、裏のロンドン郊外の場所はアルファベット。
数字が地図の上に示されているので行きたい場所がすぐに分かります。

119カ所ということもあり、4つの長編に登場している地名や建物名についてはほとんどカバーされている印象ですが、例えばサディアス・ショルトー邸やポンディシェリー荘などについてはimprecise(不正確)と書かれていますし、すでにないウィグモア街郵便局などはpresently demolished(すでに存在しない)などと書かれています。
ウォーキングツアーはホームズファンにとっては興味深いものですが、そうでないと実際歩いてみても、特に何か印象的なものがあるでもありません。マニアであれば登場する通りを歩くだけでも興奮ものではあるのですが。ちなみに①のモースタン嬢のツアーはWalkとあるのですが、歩くとかなりの時間がかかると思います。ホームズ達は馬車をつかっていますし、ロンドン協会のイベントではクラシックなバスで巡りました。
Tomo’s Comment Follow @tommasteroflife
この地図は、長編についてはかなり網羅的に場所がのっていて正典至上主義で私好みの地図と言えるかと思いますが、作品には出てこないけど現在であればゆかりの地となり得る「シャーロック・ホームズ・パブ」ですとか、シャーロック・ホームズホテル、ホームズの銅像などといった情報は載っていません。そういう意味ではとりあえずホームズ関連で有名な場所に行ってみたい方にはやや使いにくい面もあるかと思います。
そして、長編4作のみということで、短編56作に出てくる場所ものっていないのは残念です。まあ、一枚の紙の地図に載せるにはあまりにも多すぎると言うことかとも思いますが。
そうしたニーズにはオンラインではありますが、こちらの地図が役に立つことと思います。
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【ホームズゆかりの地】ロンドンやスイスにホームズを訪ねるなら読んでおくべき「シャーロック・ホームズへの旅」とその続編
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たごさきさん
誤字のご指摘ありがとうございます。修正いたしました。