岩手県・鉛温泉の藤三旅館に湯治部があると知り、体験してきました。
質素な部屋に泊まり、自炊して、ゆっくりお湯に浸かる。
そんな湯治体験と、映画「海街ダイアリー」のスタッフが楽しんだロケ弁も楽しめましたので紹介したいと思います。
岩手県にある鉛温泉・藤三旅館へ
鉛温泉は岩手県花巻にある由緒ある温泉地です。
藤三旅館の歴史も古いのだそうです。
今から600年程前、当館・藤井家の遠い祖先が高倉山麓でキコリをしている時に、岩窟から出てきた1匹の白猿が、カツラの木の根元から湧出する泉で手足の傷を癒しているのを見て、これが温泉の湧出であることを知り、1443年頃に仮小屋を建て、一族が天然風呂として開いたと伝えられています。その後、大衆の浴場とするべく1786年に長屋を建て温泉旅館として開業したのが始まりです。
このように温泉開湯当時状況から名を取り「白猿(しろさる)の湯」と呼ばれるようになっています。
5本の源泉があるのだそうです。
藤三旅館は、普通の旅館としてもやっているのですが、湯治部があるのも特徴だと思います。
湯治部 | 鉛温泉 藤三旅館湯治というのは、「ゆっくり温泉に滞在することで、人が本来持っている自然治癒力を刺激して、日頃の疲れた心と体を癒し、気持ちのリフレッシュする古来からの健康方法」なのだそうです。
本来は長期間滞在してお湯を使って治療をするのが湯治なのですが、今回は2泊だけで湯治気分を味わったという所でしょうか。
藤三旅館は湯治プランがあり、長期滞在用のシンプルな部屋に自炊施設のある施設を使うことができます。お値段もリーズナブルなので長期滞在向きですね。
こちらが湯治部のお部屋となります。
基本料金は部屋代だけなので、こたつや暖房代などは追加料金になっていきます。
お茶を飲むセットなどはありました。
こちらが炊事場となっていて、ここで自炊することが可能です。
このようなコイン式のガスコンロがありました。
使い方が描いてありますので安心です。
コインを入れるところはこのようになっています。年期を感じさせますね。
藤三旅館の温泉
藤三旅館には4つのお湯があります。
メインは白猿の湯。
白猿の湯は、藤三旅館の自慢のお風呂です。天然の岩をくりぬいて作ったお風呂の底からは、透きとおった源泉100%のお湯がこんこんと湧き出しています。
お風呂の深さは、約1.25mある立って入る珍しい温泉です。立って入るお風呂は、立位浴と呼ばれ、全身にまんべんなく湯圧がかかり循環器系を整えるほか、血行促進にも効果があると言われています。湯船から、3階の高い吹き抜けを見上げるうちに、身も心ものびやかになっていきます。
説明にも描いてありますが、かなり深い温泉になっていますので立ってはいることになります。
とっても雰囲気の良い温泉となっていますが、撮影は禁止なのでこちらのポスターの写真で見ていただければ。
大きな岩をくりぬいて作ってありますのでなかなかの迫力です。ぽこぽこと湧いている様子も感じられます。
この他に、桂の湯、白糸の湯、銀の湯があり、こちらは外の風景が楽しめるようになっています。
すぐそばに豊沢川という川が流れていて、川のせせらぎの音を聞きながら入る温泉はまた格別でした。
湯治部でも食事付きにすることも可能
湯治部は、基本的には長期逗留が基本なので、食材を自分で用意して自炊するということになるのですが、湯治部の滞在であっても食事付きプランを選ぶことができます。
そんなプランの中で興味を惹いたのがこちらのプランでした。
宿泊プラン詳細-【鉛温泉・藤三旅館】岩手花巻温泉郷[ プラン内容 ]2015.6/13ROADSHOWの「海街diary」この映画はマンガ大賞2013受賞作(原作 吉田秋生)の待望の映画化で、監督・脚本は是枝裕和(カンヌ国際映画祭 審査員賞受賞 作品「そして父になる」)。出演者は、綾瀬はるか・長澤まさみ・夏帆・広瀬すずといった豪華な顔ぶれです。2014年の8月下旬、この映画のワンシーンで当館が使用され、出演の美人女優さん4名や是枝監督もご来館されました。そこで当館湯治部では、ご夕食を実際に是枝監督、出演者の方々はじめ関係スタッフの方々に召し上がって頂きました「ロケ弁」をご提供。
【ロケ弁内容】
1、生野菜・鶏の唐揚げ・肉団子
2、金目鯛の黄身素焼き
3、酢の物(貝柱・カニ爪・烏賊・胡瓜・レモン)
4、山菜の煮付け(わらび・椎茸・人参・さつま揚げ)
5、豚汁
6、花巻産「こだわり減農薬米ひとめぼれ」
海街diary、実は映画を見てなかったので、滞在中にiTunesで購入し、部屋で鑑賞しました。
冒頭に近いシーンで、藤三旅館が登場しています。(メインは鎌倉が舞台なので、登場する時間としてはかなり短時間です。)
海街diaryロケ弁の内容
2泊したのですが、初日は自炊をして、二日目にロケ弁をいただくことにしました。
お部屋まで届けていただけます。
それがこちら。
ロケ弁と言うことだったので、弁当のように箱に入ったものが来るかと思いきや、きちんとしたお皿に盛りつけされていました。
つくねに鶏の唐揚げにイカリング。
豚汁は固形燃料でアツアツでいただけます。
金目鯛の黄身素焼きも美味しくいただけました。
酢の物も美味しかったですね。
朝食も美味しかった
ロケ弁プランを選ぶと朝食もつくことになります。
旅館の朝食といった感じですが、ベーコンエッグは固形燃料でその場で調理するのが嬉しいです。
そして東北はお米が美味しいですね。ぺろっと食べてしまいました。
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といことで、湯治で何回も温泉に入り(といっても効能が強いので2〜3回が適正なようです。)、自炊も楽しんだ上に、海街diaryのロケ弁もいただけました。
湯治なので本当はもっと長期間痛かったのですが、2泊だけだったのはやや残念。
せめて1週間ぐらいは滞在して、リフレッシュしたかったです。
今回初めて湯治施設に泊まってみましたが、ここ藤三旅館はかなりしっかりしたお部屋になっていますので、長期滞在でも快適に過ごせること請け合いです。
【旅食】岩手県・鉛温泉「藤三旅館」では、立って入る日本一深い白猿の湯につかり、「海街ダイアリー」のロケ弁が食べられる! https://t.co/Aiq2rc5wNz