河津桜をご存じでしょうか。
伊豆半島の河津市が発祥の桜なのですが、ソメイヨシノよりも早咲きの桜として有名です。
一足早い花見をしたくなり、河津市にいってみることにしました。
東京から伊豆へ
河津に行くには新幹線で三島にいって伊豆半島の中央を通って行くルートと、熱海から南にわかれる伊東線で半島の東側(海沿い)を行く方法とがありました。中央ルートだと修善寺からバスが長いのと、できれば河津駅周辺も見たかったので東ルートで行くことにしまいした。
熱海から分かれるとかきましたが、品川から出ている踊り子号に乗ってしまえば乗り換えることなく河津駅まで直行することができます。
家が東京西部なので、南部線で川崎まで行って、そこから踊り子号に乗ることに。
お昼前に出たのですが、川崎から河津が2時間ほどだったので、お昼は車内で食べることにしました。
川崎駅ビルに入っていた天丼のお弁当などを購入していざ車内へ。移動中にご飯を食べる(お酒を飲む)のがことのほか好きなのでいつも移動が楽しみでなりません。車の移動では味わえない楽しみなので、どこに行くにも電車とバスを駆使することになります。
まずはベトナム春巻きで野菜を摂取。
ベトナムの本場で食べるよりも日本でアレンジされたものの方が中に入っている物のバリエーションが豊かですね。現地では食べられない味なので、これはこれで美味しいと思います。
米麺やエビが入っている当たりは本場の定番も押さえています。
そして天丼。川崎駅に入ってた日本橋天丼金子半之助のお弁当販売店で購入しました。
出発後すぐに食べ出したので、食べているときは車窓からの景色は町中で、やや風情には欠ける感じ。しかし平塚を過ぎた当たりから線路も海に近くなってきます。
席を予約するときは向かって左側の席がお勧めです。
河津駅に到着&散策
踊り子号という名前の通り伊豆と言えば「伊豆の踊子」。その舞台になったのが河津。
そのため「伊豆の踊子像」が河津駅を出るとすぐに出迎えてくれます。
コロナで像もマスクをしっかりとしているのがなんとも。
駅から近い河津川沿いの桜並木が有名だそうですので、さっそく線路に沿って川に向かったのですが、まずそこから桜が出迎えてくれます。
桜は終盤だったのですが、ちょうど菜の花が満開になっていて、ピンクと黄色のコントラストが美しい。
河津川にでるとさらにたくさんの桜が。
そして所々に菜の花も植えてくれているのでこちらも見頃。
川沿いの小道には出店も出ていて食べ歩くこともできましたが、電車で食べてきたばかりだったので諦めました。
宿泊先である「禅の湯」へ
歩いた先の最寄りのバス停から路線バスで、この日の宿に向かいます。
始発の河津駅から、宿のある慈眼院前のバス停までは16分。この日は途中から乗ったのでもう少し早く着くことができました。
バス停に着くとすぐ目に入るのがこちらのお寺。
バス停の名前の通り、慈眼院というお寺になっています。そして今日の目的地でもあります。
といってもお寺に泊まるのではなく、このお寺の宿坊的な宿である「禅の宿」が宿泊地となります。
お寺に入って右手を見ると、とっても綺麗な建物が目に入ります。こちらが「禅の宿」。
モダン宿坊と称するだけあって、非常に新しい見た目です。
こちらが公式サイトとなります。
こちらにかかれているのがこんな紹介文。
禅の湯はお泊りになる方にとって、
おばあちゃん家に来たような気分に
なれることを目指している宿坊です。
旅館やホテルとは違った宿坊だからこその
おもてなしや癒しをご提供しています。
宿坊というと昔ながらのお寺のような作りを想像しますが、こちらは現代的な建物になっていますのでとても宿坊とは思えません。
でも上記の通り、ホテルっぽい応対ではなく、スタッフの人それぞれが知り合いや親戚のような距離感で接してくれるのが心地よく感じます。
もちろんお部屋もとってもきれいでした。
そして部屋の窓から外を見ると、対面の山は工事中なのでやや殺風景ではありますが、手前のお寺の境内にも桜があって花見気分がさらに高まります。
そして温泉も天然掛け流し。外湯は山を見ながら入ることができます。
温泉の様子はこちらからご確認いただければと思います。
こちらの温泉、住職の奥様がどうしても温泉が掘りたくて、三度目のチャレンジにして掘り当てたのだそうです。そしてその温泉をお客さんにもつかってもらいたいと思い、お休みしていた宿泊業を再開したのだとか。温泉のお裾分けのようでうれしいですね。
予約ができる家族風呂もありますので、ゆっくりと入ることもできます。また、温泉だけではなく岩盤浴も楽しめるのもうれしいところ。結構な広さのスペースに石が敷き詰められていて、ちょっと横になるだけですぐに体がぽかぽかと。
夕食は金目鯛の煮付けを
「禅の湯」は、宿坊ということもあってか、もともとはユースホステルだったからか、宿泊の値段もとてもリーズナブルで、この綺麗な施設にしてみたらとってもお得に感じます。
今回は贅沢に夕食に金目鯛の煮付けがつくプランだったのですが、夕食込みのプランでもあまり高いとは感じませんでした。
一風呂浴びてから夕食の時間。
席に着くとまず綺麗な盛り付けの小鉢がお出迎え。
右奥は、鮭と長芋の和風グラタン白味噌仕立て。その手前が車麩照り焼き風。手前左が玉子豆腐菊花あん。
左奥のお漬物の右が緑米のサラダ。古代米の一種とのこと。
米のぷちぷちした感じと美味しい野菜でもっと食べたくなりました。
そして小鍋立てで用意されたはまぐり鍋。
こういう一人用の鍋は旅館などでは定番ですが、手元で調理されていく感覚はやはり楽しいですね。
そして鰹のたたきも美しく盛り付けられております。
前菜なので量は少しずつですが、味わい、食感、色彩とがとりどりで食欲が増していくのが分かります。
メインの金目鯛
そしてメインなのですが、普通のコースの鰤塩麹焼きとご飯とお味噌汁がこちらとなります。
ご飯は南伊豆で作られたお米を使用とのこと。またお味噌汁のお味噌は女将さんの手作りだそうです。
そして鰤の塩麹焼き。(若干ピントが奥に行きすぎてますな)
そして、この日はせっかく伊豆に来たので、金目鯛の煮付けも付くコースでお願いしていました。
その金目鯛ですがドーンとやってきました。
魚料理はやはりお刺身が好きなのですが、こうして新鮮で美味しい魚だと煮付けにしても身がほわほわしており、魚は火を通しても美味しいということを改めて感じます。
そして最後にデザートの桜寒天。桜の葉の香りがきいています。
ご飯を食べた後はまた温泉に浸かってぐっすりと眠りました。
朝食も美味しい
朝起きると、お風呂に入って朝ご飯。
食事は夕食と同じ食堂。席も同じところでした。
テーブルにはすでに小鉢類がセットされています。
かわいらしいメニューも置いてあって、そちらによれば、ひじき、切り干し大根、手づくりこんにゃく、温泉たまご、お漬けもの、のり、納豆。今朝の逸品というのは里芋の煮物。
席に着くと新鮮な野菜のサラダを出してくれました。採り立てということで野菜そのものの味がよく分かります。
そしてこちらもしばらくして出してくれたあじの干物。その場で固形燃料に点火して焼きたてでいただきます。
伊豆のあじの干物は有名ですよね、確か。昔も食べて感動した記憶が。
鰺はどうやって食べても美味しいのですが、新鮮な鰺で作った干物は味が凝縮していてとても好きな食べ方の一つ。
ご飯が進んでしまいました。
大満足の朝食も終えて、部屋で少しのんびりしてチェックアウトします。
ドラマ「孤独のグルメ」にも登場した「かどや」へ
禅の湯は河津市の少し東側にあるのですが、もう少し西に行くとお目当ての食堂があることに気がつきました。
その食堂というのが「かどや」さん。
わさび園をやっているそうで、新鮮なわさびを販売していますし、食堂では食事も楽しめます。
場所はこちら。宿からはバスでも行けたのですが、景色を見ながら運動も兼ねて歩くことにしました。
歩く途中でも見所はたくさんありました。
こちらも有名な桜で、上条の桜。
そしてこちらはループ橋。
このループの真ん中が駐車場と公園になっていて、こちらでも桜が楽しめました。
もう少し歩くと、滝があるということなので見に行ってみることに。
こちらがその大滝への入り口。
しばらく降りていくと、滝が見えてきました。
こちらの滝壺近くは、近くの温泉宿の天城荘の露天風呂になっているようで、近くまでは降りることはできませんでした。天城荘にとまると、温泉を見ながらお湯につかれるということのようですね。
「かどや」にて、お目当てのわさび丼を堪能
ちょっと小腹も空いたところで、目的地の「かどや」に到着。
ドラマ版の「孤独のグルメ」にも2回登場して有名になったので、休日のランチは混み合うことが予想されましたので、かなり早めの時間に。
そういえば、孤独のグルメ巡礼ガイドでも真っ先に紹介されていたのが「かどや」でした。
それでも店の周りには人がいっぱい。
リストに名前を書いて待つスタイルでしたので、書いてしばし待つことに。こんなに混んでるなら、先にリストに名前を書いてから大滝を見に行ってもよかったかもしれません。
待つこと1時間ぐらいでしょうか。やっと席に案内してもらいました。
メニューはシンプル。
お目当ては生わさび付きわさび丼ですが、そばや茶漬けもあり、迷ってしまいます。
「孤独のグルメ」井之頭五郎のように、わさび丼ひとつ!、といけたらいいのですが、やはり食いしん坊なので、「生さわび付きわさび丼とざるそばセット」にしてしまいました。
待っているとまずはわさびとわさびおろしが到着。
茎の方からすっていきました。
鮫皮のおろし器で、とても細やかにすりおろすことができました。
すると鰹節ののったご飯とおそばがやってきます。
そのご飯の上にすったわさびをのっけて、わさび丼が完成。
醤油をちょっとかけていただきました。
わさび丼というと辛くて食べられないようなイメージもあるかもしれませんが、おろしたてのわさびはもちろん鼻にくる辛みもあるのですが、それ以上にわさび特有の鮮烈なよい香りと(想像も付かなかったのですが)良い甘みもあって、おかずとしてもご飯にもよくあいます。
そばにもわさびを使いましたが、こちらもそばの味が引き立って美味しいわさびの威力を感じました。
そんなこんなで大満足。五郎ちゃんのように、また再訪したいと思わせる逸品でした。
食べ終わって出る頃には、食堂受付の張り紙が。
まるごと一本出せるわさびがなくなってしまったようですね。さすが大人気のお店です。早めの時間に行くことをおすすめします。
お土産のわさびは残っていましたので、一本購入して、家でも贅沢に生わさびを味わいたいと思います。
Tomo’s Comment Follow @tommasteroflife
この春最初のお花見となった河津旅行でしたが、よい宿に泊まれて、食べたかったわさび丼にもありつけて大変満足のいくものとなりました。
今年は桜が少し遅かったようで、桜祭りが終わった後のタイミングでしたが、桜も楽しめましたし菜の花も楽しめました。
次に来るときは桜祭りも見学したいので、もう少し前の時期に来てみたいと思います。
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